文豪になりたくて "イン・ザ・メガチャーチ" 2026年6月15日

イン・ザ・メガチャーチ
ファンダム経済の闇と光、熱狂的な推し活の危険さ、そして『物語』は人を簡単に動かせる。この本は現代、推し活をしている人、SNSをよく利用している人ほど読んで欲しいと思える本だった。 読み終わって最初に思ったことは「視野が広がるとこの世の中は少し生き辛いのかな」という感想と「でも、視野を広げるってどういうことなんだ?」という疑問が浮かび上がってきた。自分にこの本は少し難しかったなと今の日本の問題点とかを深く考えがちになり、逆にイン・ザ・メガチャーチの作者が考えた『物語』自体に呑まれてしまった気がする とはいえ、この作品も面白くて難しいながらのめり込むように読み切れたし、少しハッとする部分もあったのでちゃんと感想には残しておきたいし、今の自分の感想と、後々の自分が読んだ感想とを少し比べたいのでその今の自分の考え方のメモとしても残しておきたいから長々と書きました✏️ 〜⚠️以下ネタバレを含みます⚠️〜 まず久保田さんについては、孤独になるのが嫌でどうしようもなかったんでしょうね、、離婚したってのもあってやっぱり娘と話せなくなるのは嫌だろうし毎月向こうが嫌そうでもビデ通をしていたい気持ちも理解できる。でも、終始娘のことや、会社の青木さん、ブルマイの道哉くんを『自分の孤独を補うための道具』にしか見れてなかったから、最後の道哉くんに無理やり会いに行く奇行に走ったのだろうとしか思えなかった。 自分の中ではこの物語に出てくる全員、視野が狭いなと思ったのもあり、結局視野が広いってどういうことだよ、と視野について全くわからなった( ; ; ) その分、国見さんは視野が広い方なのか?と考えたが、結局金を吸い取る側としての意見しか言ってないし、それってただのファンダム経済を拡大解釈してるだけなのでは?という発言が多かった。橋本さんは自分の中では作中ではチャレンジャーな人だなと少し応援していたが、この物語の書かれていない、その後の仕事でも無理して体調を崩して結果として視野が狭くなり、かなり病むタイプだと思った。 澄香(ちゃみする)ちゃんは、読んでいて、澄香ちゃんの大学の友達に少し苛立ちがあった。「いやーまじで居るんよなぁこういう意識だけ高い奴らが...」と、今どきの言葉で言うと、少し冷笑寄りの苛立ちを覚えました。だからこそ、作中では1番感情移入がしやすかったし、もっと楽観的に生きて欲しい応援のような気持ちもありました。でも、自分が思う方向には動かず澄香ちゃんは同じINFPのアイドル道哉の沼にハマってしまい、『熱量の低い100万人側』のユリちゃんにも少し引かれ、さらに葛藤の末、留学費用を推し活につぎ込む悪行に行き着き思わず自分は頭を抱えてしまった🤦🏻 この子を見て、そのときは「視野が広がると自分の行動は狭まり、逆に視野が狭まると自分の行動は意外にも広く動けるんだな」という解釈が自分の中でピンと来た。彼女が推し活にハマっていくのを嫌そうな顔で読んでいたのもあり、これを幸せと呼べるなら別にいいのかもね、となんとも言い難い感情が残った。 絢子さんは、自分がいわゆる〇〇オタクになったことがなかったので少し感情移入がしにくかったが、孤独への不安が久保田さんに少し似てるなと思いました。それよりも人の負の感情に漬け込み金を吸い取る、いわゆるスピリチュアル系の団体に入会してしまった時は「あぁ、、」と声にならない声が出て少し悲しい気持ちになった。でも、それと同時にその団体が経済を動かす上で如何に唯一無二で、人の財布を支配するのが上手いなといい意味でも悪い意味でも圧巻された。それに推し活には必ずと言っていいほど仲間がいるのでその人たちと共に入会って考えると心の壁もないようなものだから、よりお金を巻き上げやすいんだろうか。そして、いわゆる陰謀論者は心が空っぽになった人間の成れの果てなんだなと感じた。一般人なら陰謀論者はヤバいやつと考えるが、あちら側も一般人は悪に洗脳されてるヤバいやつらと認識している。ある意味無敵なのだろう、陰謀論に対して「それはこのデータから見ても違う、これについては本人がこう説明してる」と否定しても、「それは黒幕の捏造データで、本人は脅されてこう説明している」とまるでこちらが間違ってる前提で反論してくるのが本当に怖いし迷惑な演説を街中でしていても自分は彼らを制御できないだろう😱 それに、最近多用される「多様性」という言葉はなぜか便利な言葉として認識していて、この作品にも出てくる陰謀論や、普段Xを見ていて出てくる陰謀論的な主張にも自分がこの言葉を当てはめていることに少し恐怖を覚えた。 最後に、やっぱりテーマが現代的で自然に溶け込んでいるので「推し活とか最近流行ってるな〜」くらいでしか見ていなかったので、いざその危険さを小説として読むと面食らった気持ちになるし自分は時代に流されておくべきだと考えていることがよくわかったし。そして、未だに視野を広げるとはどういうことか、本当に広い方が幸せなのかはよくわからない。だが、この本に出会ったことで、将来少しでも選択肢を間違えないような、ある意味「マシ」な人間にはなりたいと思った。結局、将来がどうなるかは自分の選択肢次第なのだから。 そして改めて読書は色々な価値観を与えてくれるいいものだなと思った。これは自分の中で納得できている事なのでこれからも色々な本を楽しんでいきたい! 〜ちょっとした雑談〜 最近それこそサバ番?やっていたらしくて、バイト先でdアカウントを持っている人を探し回っている人がいましたw 1日1回投票すると従食を奢るとか結構命懸けなことしてたのでこの本と少し重なる部分があって結構ヒヤッとしました しかも「スクショもLINEで送って欲しい!」とか言っていたので、もしかしすると澄香ちゃんと同じでグループとかで報告してるのか!?とこの本を読んでいる時に考えちゃって気が気じゃなかったですw(逆にその人にこの本勧めたいかも) あとMBTIも正直、一昔前の話題だったので久々にしてみたらENTP(討論者)って診断されて確かに自分は人と討論的なことするのも好きだけど、やっぱり陰謀論者を論破するのは無理そうでやっぱりこういう診断はちょっとアテにしない方が生きるの楽なんだろうなと思いました✌️
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