
きらた
@kirata
2026年6月15日
リカバリー・カバヒコ
青山美智子
読み終わった
「人呼んで、リカバリー・カバヒコ」
「‥‥‥カバだけに」
新築の分譲マンションの近くにあるその公園には、古びたカバのアニマルライドがあった
所々色が剥げていて、黒目の色の剥げ具合で涙目のようにも見えるその遊具の名は“カバヒコ”
そんなカバヒコの元を訪れる人達がいる
カバヒコには、自分の体の治したいところと同じ箇所を触ると回復すると言う話があったのだ
転校して成績不振に悩む高校生
ママ友仲間に馴染めない新ママ
走るのが嫌で嘘を付いた小学生
‥等
他人から見ると些細かも知れないけど、当人にとっては重大な、そんな日々の悩みにそっと寄り添い心を解してくれる、5つの話を収録した連作短編集です
設定などが変わっても、青山美智子の描く話は核となる部分と描き方のスタンスみたいなものは同じだな、と思う
それをマンネリと感じるか安心(安定)と見るかは読者によるのだけども、私にとっての青山作品は後者であり、だからこそ有難いと毎作手にとって居られるのです(文庫派だけども)
また、青山作品は、話(シリーズ?)が異なれども世界は同じなので(何年か前に何処かで作者本人がこんなニュアンスの事を語っていた気がする)、過去作との緩い繋がりに気付けたりと、話の雰囲気や読み心地もさることながら、読んだ人への小さなオマケを潜ませているのも粋だと思う
とは言え、私もガッツリ読み返しては居ないので色々読み落としてる“密かなオマケ”はあると思ってますが( ノ ꇴ ˋ͈)
ひとつひとつの話が心に染み込む優しい応援歌みたいな作品集なのですが、1つの作品としても最終話への流れが自然で、ある家族の物語としてとても好き
今回も癒しの時間を有難う御座いました





