
青山
@aoyama912
2026年6月15日
白色光の影を浚う
遠坂八重
読み終わった
面白かった
2026年6月読了本
たこ糸研究会(便利屋探偵)シリーズ3弾。
3年生に進級した蓮司と麗一。
1年生の女生徒から、引きこもりの友人が別人と入れ替わっているという相談を持ちかけられるが、麗一はなぜか「どういう神経してるんだろう」と言い放つ。
これまで明らかにされていなかった、麗一の生い立ちが明らかになるが、想像よりかなり重かった。
『ドールハウスの惨劇』では母親から虐待される子どもが出て来て、『怪物のゆりかご』ではSNSの炎上が話題になっていた。
母から虐待されていた麗一が、親戚の男性に引き取られて幸せになるも、ある事故がきっかけでその幸せも終わりを迎える。
さらに、その事故の凄惨すぎる写真がネットで出回り、父の尊厳を踏みにじられる。
「あれがもし自分の家族だったらとか、誰かの大切な人だったらとか、当たり前の想像力さえ働かなかったのか?」
「自分に置き換えて考えることもしなかったのか」
麗一の言葉にとにかく涙が止まらなかった。
卒業したので、きっとシリーズはここで完結。
また一つ、青春ミステリーの傑作に出会えた。
これから読んでもいいけれど、できるならドールハウスの惨劇、怪物のゆりかごと刊行順に読んでもらいたい。
その方が、『白色光の影を浚う』の中のメッセージをより強く感じられると思う。
