
ひゃらりこ
@hyararico
2026年6月16日
虫の時間
いりえ,
こだま
読み終わった
5月末読了
Readsが止まっていた理由その一は「レジスタンスのまちづくり」をええ感じに紹介して、一人でも多くの人に手に取って読んでもらいたいという思い込みだった。
もう一つの理由がこの「虫の時間」の感想を上手く書きたい、というええかっこしいの気持ちだ。しかし、そんなことを考えているうちにずるずる時が過ぎてしまった。
一昨日、新開地から東出町のi'maに向かう道で、これまでも見たことがあった店の前を通り、はっとした。そのお店は居酒屋さんで店の名を「ふんどし」というのだ。初めて見た時からインパクトがあったが、「虫の時間」の「ふんどしショーツ」(と「穴あきパンツ」)が頭の中をよぎり、写真を撮ってツイッターに挙げた。そして「今日こそ『虫の時間』についてReadsに書こう」と決心した。それから一日経ってしまったけれど。
こだまさんといりえさんの手紙のやり取り。一度しか会ったことのない二人がその人にしか書けない手紙を書くようになる。いりえさんがこっそりこだまさんのトークイベントに参加する。こだまさんは気づかない。何度も会っている仲ならこだまさんはいりえさんに気がついただろう。「わたしメリーさん」で始まる手紙の冒頭を読んで、カーテンを開けて外を見るこだまさん。この間柄だからこその二人の接し方が手紙の中から見えてくる。
往復書簡の作品で「これ別に手紙でなくてもいいのでは?(会って話すれば?)」とか「質問してるけど、自分の望む答えを期待してる感じがする」などと思ってしまう本もある。
この本はそうではなくて、手紙だからこその「ここまで語っていいの?」という深みに二人してもぐりこみ、話が思わぬ方向に転がっていくのが心底面白い。面白いだけでなく、お二人ともしんどいものを抱えていてそれに向かうあれこれのアプローチに「相手がこの人だからこそ手紙でこのことを書ける」がある。しかもそれを本にして読ませてもらえた、ありがたい一冊。


