@s_ota92
2026年6月16日
p26
「「チャオ。」」
p46
「「次の課題が目の前にある、という状況は良いね。」」
p53
「何を問うのか、ということが、この職業には最も大切な能力だ、と言ったのは、そう、上司の椙田である。」
p59
「「いや、今がどんなときなのかも、個人の自由だと思うよ。」」
p96
「なんと、成り行きとはいえ、勢いとは怖ろしいものだ。料理は得意でも不得意でもない。もちろん、人のために作った経験はある。まえの仕事をしているとき、何度か大切な人のために作った。そのときはもの凄く緊張した。それに比べれば、真鍋はどうってことはない。1割くらいのボルテージだ。椙田は半分くらいは緊張する相手かもしれない。メータの針はトータルで六割の振れ。それでも、どきどきものである。」
p124
「道具か……、道具、道具、どんな道具だったのだろう。」
p136
「「うんと、W大でね、凄い美人がいてさ、その人が近くに来たら、椙田さん、あっという間に隠れちゃって。」」
p143
「「まあ、そもそも、意味がある、という考え方が間違っているのかもしれないわね。」」
p155
「「意外なところで意外なつながりがあるものね。」」
p156
「「さあ、どうかなぁ。こんなことを続けていても、ものごとが解決するのかどうか、正直わからない。でも、少なくとも、僕の仕事は、僕に仕事を頼んだ人を納得させることなんだ。足を運んで、時間をかけて、汗を流しても、結局はわからなかった。だけど、とりあえずは、なにもしなかったよりは、努力をした分、しかたがない、という納得が得られる、というわけだね。困ること、悩むこと、その時間を請け負っているようなものだから。」」
p156
「「無駄なことがしたくないのなら、今すぐ死んだらいい。」」
p157
「もっと沢山の無駄なことを二人で一緒にしたかったのに。」
p162
「「相手が人間だと、実験なんかできませんよね。」小川は食い下がる。「ええ、普通はできないと思います。」小森は頷いた。」
p166
「「うん、人の命がかかっている、人の人生がかかっている、それでも、内緒にしておかなければならないことがある。どうだろう、それは正しいことだろうか?僕自身よくわからない。」」
p182
「イメージすることが目的なのだから。そのイメージを確かめたかった。自分のものにしたかった。」
p184
「ナイフの刃先よりも、その人間の執拗さの方が、むしろ怖ろしい。」
p201
「「行動原理は、でも、常に自分の欲求を満たすためなんですよ。その欲求が、他人に理解できるものか理解できないものか、というだけのことです。」」
p205
「「だいたい、誰だって変わっているところはあるじゃないですか。平均的な人間なんて、むしろ珍しいっていうか、つまりそっちの方が変わっているくらいです。」」
p205
「「そうなの。でも、そこが恐いのよね。なんか、普通に見えるのに、普通の人として生活しているのに、その奥に異常な精神が潜んでいる、それがときどき、なんかの拍子で現れてくる、そんなのが恐い。」」
p206
「「花粉症みたいなものですね。」」
p229
「「そういうことを口にするのは、非常に自虐的だと僕は思う。感心しないな。」」
p230
「「自分の思い込みに、気をつけろ、ということ。」」
p232
「単に、眠りたいだけかもしれない。ただ、夢を見たいだけかもしれない。明日になれば、きっと消えてしまう感情。でも、必ず、いつまでも残っていて、ときどき泡のように膨らむ。虹のように反射をして、たしかに蠢いている、と気づかせる。そうか、私は、もしかして、そのために生きているのでは、という一瞬の錯覚を見せる。その一瞬の錯覚は、たとえば、その瞬間には、誰かにナイフを突きつけてその人を殺せるかもしれない、というほど強い。自分だって、簡単に、たぶん一瞬で殺してしまえるだろう。」
p233
「どうにか、そうならず、誰も殺さず、自分も生きていられるのは、何故だろうか?これは夢だ。非論理的だ。あるいは、これまでの人生の重さ。せっかく築いた地位?財産?それとも友情?愛情?違う、そんなものはどうだって良い。たぶん、生きたい気持ちと、行きたくない気持ち。その葛藤だろう。」
p257
「ここは、無関心と無関係に支配された世界か。」
p281
「ドアの前に立っていた女が屈み込んだ。そして、躰を素早く横にして脚を伸ばす。阿部の足許を蹴った。」
p292
「「うわぁ、格好いいですね、萌えますね、そういうの。」」
p293
「「向こうもね、私の顔を知っていたの。あらら、みたいな感じで。」」
p299
「「思い込みだけで、人間ってそこまでできるものだろうか。」」
p303
「「こんにちは。」西之園は言った。「やっぱり、いらっしゃいましたね。」」