
佐波長太郎
@sabatyou
2026年6月16日

四十日と四十夜のメルヘン
青木淳悟
読み終わった
表題作は雑多に散りばめられたかに見える断片の集積のような作りになっている。各段落同士の相互の関係とその間に生じる余白の存在によって、あらゆるものを読み取れそうなスケールの大きさが生まれている気がする。
併録されている「クレーターのほとりで」にも不気味なスケール感があるのは同じだが、雰囲気で言えば表題作からは様変わりした感じがある。
異郷から素朴な生活感の方へ一歩一歩を踏み締めていく過程が「クレーターのほとりで」で、逆に表題作は素朴な生活から異郷感(?)のようなものの方へ歩んでいると感じた。
