四十日と四十夜のメルヘン

11件の記録
佐波長太郎@sabatyou2026年6月16日読み終わった表題作は雑多に散りばめられたかに見える断片の集積のような作りになっている。各段落同士の相互の関係とその間に生じる余白の存在によって、あらゆるものを読み取れそうなスケールの大きさが生まれている気がする。 併録されている「クレーターのほとりで」にも不気味なスケール感があるのは同じだが、雰囲気で言えば表題作からは様変わりした感じがある。 異郷から素朴な生活感の方へ一歩一歩を踏み締めていく過程が「クレーターのほとりで」で、逆に表題作は素朴な生活から異郷感(?)のようなものの方へ歩んでいると感じた。
- 寝癖@keso242026年1月12日読み終わった文庫にて、表題作のみ読了。 ただし読めた、という感覚があまりない。難解。自分ではうまく物語についていくことができなかった。それでも読んでる間ずっと底流にあるものが薄ぼやけて見えて、それが好奇心を絶えず引き続けるから、再読して解像度をあげたいと思える。スルメ本の気配。 保坂和志の解説がおもしろかった。


Autoishk@nunc_stans2025年4月5日読み終わった批評的文脈に全然疎いまま読んでしまったので的外れかもしれないが、反復・時間操作、事物への偏執的な視線、日記の虚構性への自己言及など、ロブ=グリエ的な志向を感じた。 メーキュー=Mercureやメイフラワー号/独立記念日といったモチーフを自己言及的に種明かししてしまうのはやや興醒め感もあったが、フランス的モチーフとアメリカ的モチーフが平然と混在しているのはそれ自体、両者の差異が意味を失ったまま受容されてしまう日本的な空間を表しているということなのだろうか。







