
人工芝
@_k55y
2026年6月17日
読み終わった
この作品を読んでまず感じたのは、「怖い」のに目を逸らせないということだった。
親子の物語というと愛情や絆が語られることが多いけれど、本作はその裏側にある支配や期待、そして「あなたのため」という言葉の重さを突きつけてくる。読んでいるうちに、いつの間にか加害者や被害者という単純な構図では語れない苦しさに引き込まれていった。
特に印象的だったのは、人を縛るものは鎖ではなく、愛情の形をした呪縛なのかもしれないと考えさせられたことだ。逃げたいのに逃げられない、離れたいのに離れられない。その息苦しさが静かに胸に迫ってくる。
読み終えた後には強い衝撃が残る。しかしそれ以上に、「家族とは何か」「親が子を思うこととは何か」を深く考えさせられる一冊だった。
誰かを愛することと、誰かを支配すること。その境界線の危うさを突きつけられる、忘れがたいノンフィクションである。

