gato "Papyrus" 2026年6月16日

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@wonderword
2026年6月16日
Papyrus
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Irene Vallejo
パピルスに始まる〈本〉と文字の普及が西洋の思想をどんなふうに変えてきたか、歴史・現在への影響・個人的な思い出・トリビアを混ぜ合わせてさまざまな角度から語り尽くす盛りだくさんな本だった。邦題は『パピルスのなかの永遠 書物の歴史の物語』(見田悠子訳 作品社)。 マングェルの『図書館 愛書家の楽園』とかエーコ/カリエールの『もうすぐ絶滅するという書物について』を思いだしながら読んでいたけど、思想的にはグリーンブラットの『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』が一番近いと思う。そして当然ここに挙げた全員この本に引用されている。未知の本(特にスペイン語圏の)との出会いもあり、読みたいリストがまた増えてしまった。 歴史的には既読のAdam Smyth 'The Book-Makers'(邦題『本作り500年の歴史』)や、Rolland Allen 'The Notebook: A History of Thinking on Paper'と響きあうところも多く、この辺の事情がまったりと掴めてきたかも。 グーテンベルク以降を扱ったアダム・スミスの本だと出版文化の普及=読者の増加は完全にポジティブなものだったけど、古代では完全にプライベートな空間で読まれていたものが〈顔の見えない読者〉まで広がっていくという作家側の恐怖や嫌悪感があったという。この辺の心境は何周かして、SNSが普及した2010年代以降にあえてZINE作りが流行りだす流れをも説明できている感じで面白かった。
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