Papyrus

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Irene Vallejo
Hodder Paperbacks
2023年8月24日
2件の記録
  • gato
    gato
    @wonderword
    2026年5月20日
    204pまで。 サッフォーをはじめとする古代ギリシアの女性作家たち、ヘロドトスの『歴史』の革新性、喜劇の反体制的性質などなど。 別の媒体でサッフォーはヘレニズム期にとても尊敬され、ラブレターの手本としても重宝されたという話を聞いて面白く思っていたから、迫害にだけスポットを当てた語りは少し物足りなかった。ヒュパティアについても。 その代わり今まで知らなかったアスパシアという前5Cの女性を知る。政治家ペリクレスの妻で話術に優れ、ソクラテスにも影響を与えたのではないかと言われている人だそうな。 それにしても、ボルヘスとこの本を併読していると、〈西洋人〉のルーツをローマあるいはギリシアに帰するという執念はかくも強烈なものなのかと思わずにいられない。アルゼンチンに生まれてすら、〈知性〉のルーツは遥か彼方のギリシアにあることを当然として「私はローマ人の子孫だ」と名乗る。ファンタジー。
  • gato
    gato
    @wonderword
    2026年5月12日
    110pまで。 紙の書物がどのように人類の在り方を変えていったのかを辿っていくノンフィクションなんだけど、史実に基づく妄想や個人的な思い出、現代への接続が連想の赴くまま自由に綴られていて、時系列順に追っていくスタイルではない。けど章立てが細かいしそれぞれが完結したエッセイにもなっているので、いっそ章題で気になったところから読むのもありなのかも。マングェルの『図書館 愛書家の楽園』とか、エーコとカリエールの『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』とかああいう感じ。 今は口承から文字記録にメインストリームが移っていく過渡期の話。その隙にも黒澤明の兄が活弁士だった話とか差し込んできて面白い。 口承の時代ってのは聞き手とコンセンサスが取れている話がメイン、なぜなら対面でコンセンサスの取れていない話をするのはリスクがデカすぎるから、つまり口承は慣習的・保守的にならざるを得ないので、周縁的マイノリティが発言力を持つのは書物の時代以降、という論が面白かった。並行して読んでる'Conversations'ではボルヘスが対話形式を舐めるなみたいなこと言ってるんだけど、それは本が飽和状態だからこそだしな。 邦題『パピルスのなかの永遠 書物の歴史の物語』 見田悠子訳 作品社。
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