
プールに降る雨
@amewayamanai
2026年6月18日

詩学
アリストテレス,
三浦洋
読み終わった
イザベラ・ハンマード著『見知らぬ人を認識する』のキーとなる概念、「再認」が、この『詩学』からとられていたので読んでみた。
内容はまったく知らなかったが、アリストテレスの作劇教室といった感じだった。
「再認」とは、いってみれば「ごん、お前だったのか」。
もうひとつ、本書に登場する概念である「カタルシス」は、いまや人口に膾炙するワードであるにもかかわらず、アリストテレスがその意味を説明せずに使っているのでのちのちまで解釈がさまざまに分かれたままになっているという。じゃあ、いままで自分が使っていた「カタルシス」って何だったのとなってしまった。
“悲劇とは、真面目な行為の、それも一定の大きさを持ちながら完結した行為の模倣であり、作品ごとに別々の種類の快く響く言葉を用いて、叙述して伝えるのではなく演じる仕方により、[ストーリーが観劇者に生じさせる]憐れみと怖れを通じ、そうした諸感情からのカタルシス(浄化)をなし遂げるものである。”p.50
「カタルシス」は、悲劇を定義するこの節で突然登場し、その後一度しか使われないという。
本書の半分を占める解説が重要。全体的に読みやすい。

