
ON READING
@onreading
2026年6月18日
本とは何か
難波優輝
読み終わった
前作『批判的日常美学について』が当店でもよく手に取られた、難波優輝さんの最新作です!
本を読むとはどういうことなのか。読んでいるとき、私たちは何を体験しているのか。
著者は「読書とは〈パフォーマンス〉である」という。
その都度立ち上がる、一回限りの体験である、ということ。これはめちゃくちゃ面白い。
たしかに、強烈に印象に残った一文を探そうと本の中を探しても、どこにも書いていなかったり、読書会で他の人の感想を聞いて、「そんな場面、自分は全然覚えていない」と驚いたり。身に覚えがありまくりです。
本書では、この〈パフォーマンス〉という考え方を手がかりに、小説や人文書、マンガ、ハウツー本、さらには楽譜やレシピまで、さまざまな読書について考えていく。たとえば、レシピや楽譜のように能動的に想像力を働かせる読書もあれば、本そのものが私たちを誘導したり、励ましたり、ある行為を促すような読書もある。
特に、マンガや楽譜のように、「本」について語るときには見落とされがちなジャンルにも多くのページが割かれており、そうした本について考えることで、私たちはあらためて「そもそも、本とは何か」という問いに立ち返ることができる。
読書が〈パフォーマンス〉であるからこそ、私たちは、何度でも飽きることなく本を読むことができるし、自分の体験は自分自身のものでしかないから、読書会などで感想をシェアする面白さもある。
ON READINGという名を冠している私たちにとっては、シンパシーを感じる部分も多い。
本はいいよねとか読書してえらいねとか、その前にそもそも、本ってなんなんだ、本を読むってなんなんだという話がしたい。
この本が「本とは何か」という大きな問いの確たるひとつの答えを示すものではなく、この本をきっかけに、一度きりで再現できない、ごく個人的な時間について、もっといろんな話ができたらいいなと思う。








