umi "1984" 2026年6月19日

umi
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@kaich1220
2026年6月19日
1984
1984
ジョージ・オーウェル,
田内志文
大学の先輩にすすめられてはや数年。ようやく読んだ。 直喩多用でどのシーンも情景がイメージしやすいが、苦しみの記述は、作家の豊かな想像力と評せる範疇を超えていて、オーウェル自身がその目で見た何かや身近に起きた何かが深層にあると感じざるを得ない。 作品を通して、オーウェルは、大戦中の全体主義に対して、諦念の込もった憤りと反発を抱いていたことが伺える。それがすぐに民主主義を望んでいたことと結びつけるにはどうにも難しいほど、全体主義社会(国家)への憎しみが強いように感じた。 全体主義へ抗うウィンストンの人生の最期は、ウィンストンがそれまでずっと許せなかった最期。作中には、国家行政組織の名称や標語といった矛盾であると同時に正統である奇妙な設定がたくさん出てきて、しばらく読んでも飲み込みにくい。しかしながら、結末を迎えてすべてを振り返り直したとき、それらの設定がただの世界観(前提)ではなく、この小説のディストピア性を増強するための仕掛けだったと思った。 この作品が後世にも名を馳せる代表的なディストピア小説であることが腑に落ちた。読んでよかった。
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