
トラ
@Toreads1234
2026年6月19日
夜のピクニック
恩田陸
とにかく青春。朝日を感じられる、生命力に満ちた作品。
高校最後の歩行祭(夜通しで80km歩く)で何が起きるのか、起きないのか。
融と貴子はお互いのことを意識するあまり恋人関係にあるのではないかと周りに疑われる。
昼から次の朝まで歩く中、色んなことを話し、色んなことに気づいていく。自分のことだったり、自分の外のことだったり。
途中の犬の死体とか水死体の意味は掴みきれてないけど、人生はあっという間だからうだうだしてられないよということかな。ずっと読みたいと思っていた本だけど、なんかタイミングが合わず。イラつく描写もあるけど、高校時代の未熟で甘い感じ、でも1日が明確に光ったり闇ったりしてた感じ。よかった。
「普段は、二人の会話は雰囲気だけで進んでいく。言葉の断片だけがやりとりされ、二人が描いている絵は周囲の人間には見えない。」(p.142)
「だけどさ、雑音だって、おまえを作っているんだよ。(中略) このノイズが聞こえるのって、今だけだから、あとからテープを巻き戻して聞こうと思った時にはもう聞こえない。」(p.144)
「誰かを個人として、恋愛対象として愛していたのではなく、彼女たちの存在そのものに、彼女たちが自分に感じさせてくれる空気に、強く惹かれ、焦がれていたのだ。」(p.326.327)
