夜のピクニック
184件の記録
- 綾鷹@ayataka2025年12月15日高校の伝統行事「歩行祭」(24時間で80kmを歩く)を舞台に、主人公である甲田貴子が、クラスメイトで異母兄弟でもある西脇融に声をかけるという「小さな賭け」を胸に挑む物語 とても爽やかな物語だった。 もっと学生時代・青春を大切にしておきたかったな〜と思いつつ、この感情は自分が大人になったから感じるのだろうな。 その時々のかけがえのなさは後になってから気付くことの方が多い。 ありきたりだけど今を大切にしたいと思わせてくれる小説だった。 ・みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね ・おまえが早いところ立派な大人になって、一日も早くお袋さんに楽させたい、一人立ちしたいっていうのはよーく分かるよ。あえて雑音をシャットアウトして、さっさと階段を上りきりたい気持ちは痛いほど分かるけどさ。もちろん、おまえのそういうところ、俺は尊敬してる。だけどさ、雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。おまえにはノイズにしか聞こえないだろうけど、このノイズが聞こえるのって、今だけだから、あとからテープを巻き戻して聞こうと思った時にはもう聞こえない。 おまえ、いつか絶対、あの時聞いておけばよかったって後悔する日が来ると思う ・記憶の中で、あたしは、西脇融は、どんな位置に収まっているのだろうか。あたしは後悔しているのか、懐かしく思い出すのか、若かったなと苦笑いするのか。早く振り返られればいい。早く定位置に収まってくれればいい。だけど、今あたしは、まだ自分の位置も、自分がどんなピースなのかも分からないのだーー ・融は幸せだ。貴子は、二人の後ろを歩きながらそう心の中で呟いた。 母親や、友人や、女の子たちから無償の愛(内堀亮子はどうなのか分からないが)を与えられているし、それを当たり前だと思っている。なのに、恐らく、彼自身だけは自分が幸せだとは思っていないのだ。まだ自分は何も手に入れていないと思っている。 ・「でもさ、もう一生のうちで、二度とこの場所に座って、このアングルからこの景色を眺めると となんてないんだぜ」 忍は例によって淡々と言った。 「んだな。足挫いてここに座ってることもないだろうし」 そう考えると、不思議な心地になる。昨日から歩いてきた道の大部分も、これから二度と歩くことのない道、歩くことのないところなのだ。そんなふうにして、これからどれだけ「一生に一度」を繰り返していくのだろう。いったいどれだけ、二度と会うことのない人に会うのだろう。 なんだか空恐ろしい感じがした。 ・よく持ちこたえたものだ、と融は自分の足ながら感嘆した。とてもじゃないけど、自由歩行を終えられると思わなかったのに、ここまで辿り着いた。 感謝感謝、と誰にでもなく彼は心の中で呟いた。 俺は、世界中に感謝する。 ・歩行祭が終わる。 マラソンの授業も、お揃いのハチマキも、マメだらけの足も、海の日没も、缶コーヒーでの乾杯も、草もちも、梨香のお芝居も、子形の片思いも、誰かの従姉妹も、別れちゃった美和子も、忍の誤解も、融の視線も、何もかもみんな過去のこと。 何かが終わる。みんな終わる。 頭の中で、ぐるぐるいろんな場面がいっぱい回っているが、混乱して言葉にならない。 だけど、と貴子は呟く。 何かの終わりは、いつだって何かの始まりなのだ。


- とろとろみかん@toron3032025年12月11日読み終わった読書を始めよう!とりま、本屋大賞を第一回から読もう!と手に取った本。博士の愛した数式は読んだことあった。 歩行祭という行事の中で進むお話。 友情を深める者、恋を進める者、秘密を抱える者、一夜のうちに話が進んでいく。心が成長する。 歩行祭というものに馴染みはなかったが、元気があり賑やかな序盤と、皆押し黙り、黙々と歩く夜中の風景が浮かんでくるようだった。作者の表現に感嘆である。






hina@hina2025年12月6日読み終わった感想ネタバレあり自分用@ 図書館(感想・ネタバレ) 面白かったー! 忍くん良い奴過ぎないだろうか???男同士の友情のイメージがあんまりわからないけどこんな風にお互いを思う男子高校生達っているんだろうか。西脇融か甲田貴子の心の中or回想でしか物語は進まないからなんで忍くんがこんなに融の事が好きなのか説明されるところはなかったけど、そのたった1日の融視点の心の中を垣間見るだけでも、2人の間にしかない独特な雰囲気とか空気感が伝わってきて恩田陸さんの表現とか文章の言い回しの上手さを感じた。 みわりんと貴子の関係性はなんとなく理解できた。個人的には梨花と千秋と貴子の関係性が難しかったな、同じクラスではあるけど梨花と千秋とはそこまで仲良し!って感じじゃないんだろうか?西脇融と忍君の会話でも貴子はみわりんと仲が良いとしか出て来なかったし。それがあってかなくてもなのか分からないけど前半より後半の夜からの方が引き込まれた。 異父兄弟がクラスにいるってどんな気持ちだろう、私ならみわりんみたいに相手に明るく話しかけてしまいそうだけど、それは当事者意識じゃないからそう思えるのかなと思うなどした。 高見くん好きだなーーひょうきんだけど良い奴って明示されてたけど最初は全然良さがわかんなくて、うるせぇなどう解釈したら良い奴判定になるんだこいつはとおもったけど、最後の亮子から西脇融を取り返すシーンでめちゃくちゃ好きになったな。誰にでも絡むおちゃらけただるい同級生じゃなくて、空気を読んでおちゃらけてるっていうのが分かる良いシーンだった。 はたから見たら亮子も貴子も融に片思いしてる女の子に映ってるのでは???と思ったけどみんなが貴子の味方だったのは好感度の差なのかなんなのか? みんないい子だけどいい具合に高校生っぽくてなんか懐かしかったな


- YS@read_book2025年9月28日読み終わった小説は、実際には短いであろう時間を、どれほど細かく描けるかだと思っている。一日程度の歩行祭で、一冊書けてしまうのは本当にすごい。きっと読者はみんな、一緒に歩いた気分になれるだろう。




haku@itllme2025年9月18日読み終わった読み終わった瞬間、夜が明けた気がした。 2日間の歩行祭。 たった、1つの学校行事のはずなのに、この本を読んだ満足感が本当に1つの出来事の話だったのかと疑ってる。 甲田貴子と西脇融。 最初は、そんなに目線を合わせてどういうことなの!? ってまるで忍のように高見のように思ってたけれど最後には私の気持ちもスッキリしていた。 融と貴子、どちらの語りも繊細で冷静でそれでいて、まだ高校生で。 融が自分の青春に気づいた時は少し嬉しく思った。 今の私も融みたいに未来に生き急いでしまっている気がした。 忍も美和子も杏奈も千秋も皆んなうちに秘めてる想いがあって、それぞれがこの歩行祭だからこそ語る言葉がわたしがるこの本を読む夜に溶け込んでいくようだった。 なんか、私も歩きながら、缶コーヒーで乾杯しながら何かを語り明かしたい気持ちになった。 このなんともないけど、特別なことはないこんな夜が彼らの青春なんだと思った。 そして多分こんなものを貴子が言うように青春だというのならきっと私にもあったと思った。 兎にも角にも忍の遠慮がちなくせに、熱い語りをしてたあの道がわたしには印象深く残っている。 いつか、この夜に戻りたくなる日がきっとあると思う。









くまこ@iitenamoko2025年9月11日「高校生が夜通し歩く話」としか知らずに読んだ。 読み始めた時には想像出来なかったところまで運ばれた。 本当におもしろかった。なんで今まで読まなかったんだ。








ランタナ@lantana262025年9月8日読み終わった心理描写が細かくてリアルだった! 休憩や仮眠を挟んで24時間歩く学校行事「歩行祭」の青春を描いている。特に疲れの描写はすごい。足が一回り大きく膨れているように感じるとか、背中に板が一枚挟まってる感じとか、一度立ち止まったらもう歩き出せないとか……。





Y_KATSUKI@k2_44162025年8月15日読み終わった再読約20年ぶり。子が感想文書くそうなので。現役の高校生にはどうだろう。 〈だけどさ、雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、やっぱ聞いておかなきゃいけないときだってあるんだよ〉


Michika@0610shun2025年6月27日読んでる中高生の頃の 早く大人になりたいと思っていた自分も 好きという気持ちを伝えられなかった自分も いとおしく思える物語だなぁ。 名作は何回読んでも良い!









歩@takeastroll2025年6月16日読み終わった大人になったらこの日を懐かしむだろうと当時から自覚するような、思い入れのある行事に向かう高校生たち、羨ましい。あったっけなあ。苦しいからはやく終われ、でもこの時間が尊くてたまんない、終わってくれるなって気持ちになったことはあったかもなあ。解説の言葉を借りると、終始郷愁にかられた。 ひとつの行事を数人の視点から追って、そのうち1人の視点に他の数人も映るようになって、中盤過ぎたころにはお互いがかけがえない存在になっている。って構成が、蜜蜂と遠雷といい新鮮。 チョコレートコスモスも買ってある〜楽しみ〜




- Rye@Rye_6122025年5月31日異母兄弟で、同級生という特殊すぎる設定が面白い。 2人ともエリート校に入れるなんて遺伝子優秀すぎる。 この学校の生徒たちは全員が賢くて、現実離れしている感じはあるけど、憧れもある。もうあとは受験だけという高校3年の行事が、ただひたすらに歩くだけというのは一見退屈そうだが、夜通し一緒に歩くことでここでしか喋れない話もできて、彼らのように本当に思い出に残るんだろうと思う。やっぱり歩くと自然に頭も冴えてくるし、学校の帰り道とかに適当に喋ってるのが1番楽しかったりする。



ナリタ@narita__072025年5月13日かつて読んだ青春ならではの空気感、華やかなようで危うさもあるその煌めきがまるで星空のように瞬いているそんな印象を受けた小説でした。 特に、貴子と融の視点の書き分けがかなり丁寧だなと思いました。視点が混同せず、貴子視点の話を書ききったら融の視点に移るなどどちらの視点で物語を進めていくかがはっきりとした作品だと思いました。そのため、最終に近づくにつれて視点がくっついていく、各視点が短くなっていく部分も文章に旨みが出て素敵でした。 また、2日間という短い時間をこれだけの文章量で書いたという点に置いても優れている作品だと感じました。普通、2日間の物語をこれだけの文章量で書いてしまうとどこか長々と文章を綴っていると感じ飽きてしまうのですが、最後まで飽きずに読めたという点においては作者の文章力の高さに感動しました。 私事ですが、高校の修学旅行をコロナウイルスにより経験出来なかったためあの独特の夜の雰囲気、且つ高校生という大人になりかけの未熟な状態で経験したかったなとこの本を読んでいて思いました。 また、行事に関してもコロナウイルスによって短縮で行われていたため、友達と語り合う時間も乏しかったので羨ましいと思いながら読んでいました。 また、読み返したいです。
magaokun@magaokun2025年4月26日読んでる読み終わった2025年上半期ベスト本約10冊2025年上半期ベスト本@ カフェ続けて恩田陸さんの小説を読みました 作中にも同じセリフがあったのだが、「もっと早く読めば良かった」 さすが名作ですね






- ぷだおくん@pudadi2025年4月4日読み終わった私は100kmを22時間で歩いた経験があるので、この80kmの道のりの過酷さがよくわかります。だからこそ、文面だととても騒がしく、迷惑にも思える高見光一郎のすごさを、多くの人にわかってもらえたら嬉しいです。 夜通し歩き続けなければならない中で、あれだけ明るく場を盛り上げられる人はなかなかいないはず。高見、いい奴です。


ばやし@kwhrbys_sk2025年3月29日かつて読んだ感想劇的なことは何も起こらず、ただ80kmの果てしない道のりを歩くだけ。それでも、歩行祭と呼ばれる高校最後のイベントを通して、少しずつなだらかに人間関係は変化していく。 作品が好きすぎて、大学生のときに友人たちと夜通し歩いたのは良い思い出。





だしまき🍳@okometokonbu2025年3月8日かつて読んだ読み終えた次の日に映画も観ちゃった🌌 もう戻ってこない日々に思いを馳せた。そのときはなんでもない日常だったのに。 いつの間にか、あれはきっと青春だったんだろうな〜楽しかったな〜って懐かしめるようになっていた。

ぶんな@bunna2025年3月8日高校時代に読みたかった本 高校に融いたら絶対好きになってたやろなーという深い話から浅い感想を抱きました。でも、「好きと言う気持ちには、どうやって区切りをつければいいのだろう。どんな状態になれば成功したと言えるのか。どうすれば満足できるのか。」という言葉は、恋愛というものに対して抱いている感情を言語化された気がして、しんと心に沁みました。ありがとうございます。「しん」という表現はイキってます。
藤松@seu_ng162025年3月7日かつて読んだ高校のときに日本史の先生がおすすめしてくれた本 これを読んでまた読書にハマったし、恩田陸さんにハマった。 話してみないとわからないことってあるんだわきっと。 これはもちろん自分にあてはめて考えてみることが大事

𝘪𝘯𝘰𝘳𝘪@fysminr2021年9月21日読み終わった@ 自宅異母兄妹の話で、父親の不始末によって起こったひずみに苦しむ子供たちの話だと感じた 個々の細やかな感情表現や、絶え間なく進む情景描写には惹かれるものがあった。 ただ歩いているだけなのに、ここまで緻密で多彩な描写ができるのは書き手の技術なんだろうなと思った!




































































































































