
arai
@arai_summer
2026年6月19日

高い城の男
フィリップ・K・ディック
読み終わった
第二次世界大戦で日本・ドイツの中軸国側が勝利した世界線のSF小説。
登場人物として、
・日本人高官の田上
・装飾品職人のフランク・フリンク
・ドイツの工作員ヴェゲナー(偽名はバイネス)
・ジュリアナ・フリンク(フランクの元妻)
・「イナゴ身重く横たわる」の著者ホーソーン・アベンゼン
等が登場する。
作中では「易経」という中国発祥の占いが度々登場し、登場人物の多くがこの易経に先々の行動について問い、易経が出した答えに翻弄されている。
(実際、作者自身も執筆にあたって易経を用いて構想を練ったことが後書きにて明かされている)
前述の通り物語は第二次世界大戦で日本とドイツが勝利し世界を二分している世界線だが、作中で「イナゴ身重く横たわる」という本が出版されており、この内容が日本とドイツが戦争に負けてアメリカやイギリス等の連合国側が勝利する内容である。
つまり今我々が生きている世界と同じシナリオをその本では綴っており、この本に対して登場人物が感銘を受けたり、ドイツ領内で発禁になっていたりなど、本書内における私たちの世界の捉われ方が垣間見えて非常に面白かった。