
amy
@note_1581
2026年6月20日
読み終わった
感想
好みの作家さんと出会ったとき、この幸福に転がりまわりたくなってしまう。
中身がまずもってすごいよかった。中年男性の仕事もうまくいかず、恋愛経験もほとんどなく、結婚も見えてこなくて不安と孤独に身をすくませる。ずっとこういう中年男性の話が読みたいと思っていた。
こういう人を恋愛や結婚の存在がさも当たり前のような社会の空気に飲まれているだけだとか、自分で自分を満たせるようにとかいうアドバイスは正しい。実際そうだし。でもやさしくない。
だからここに向き合う作品を欲していた。
ごまかしてきたことや。見過ごしてきたことはいつか腹を据えて向き合わなければならないときがくる。それは自発的にそうできるときもあれば、否応なしに肩をぐいっと掴まれて身体の向きを変えられるようなときもある。
登場人物のその瞬間が拙くて美しくて読んでいて泣きそうになった。
みんながそれぞれダメなところも素敵なところもあって、読み終わったら登場人物たちがすごく愛おしくなってしまった。こういう小説書かれたら、好きになっちゃうよ~!そしてまたもや『女による女のためのR-18文学賞』出身作家であった……。




