もぐもぐ羊 "背表紙の学校" 2026年6月21日

背表紙の学校
背表紙の学校
奈倉有里
久しぶりに手に取って栞を挟んだところから。 「落葉注意!」にうちのめされてしまった。 ちなみにモスクワには「落葉注意!」という交通標識があるようで、雨などで濡れた落葉を踏んだ人や車や路面電車が滑るから注意するようにということらしい。 引用されている詩は書かれた時代を考えると木から落ちる葉は粛正された人々の命ではないかとのことで、それを頭に入れて読むととても切なくさみしい詩だと思った。 もう一つ引用されていた詩は2009年の「まだ救える!」というミハイル・シーシキンの詩だ。 ロシアのクリミア併合からウクライナ侵攻が続いている中で、詩人はまだなんとかなると2009年に書いた。 国家の横暴を止められると。 それでもメディアによって国内には排外主義が蔓延り、そして今もなお戦争は続いている。 詩人は2017年にこの世を去ってしまったが、2026年の今の状況は「まだ救える」だろうか? この章を読んだだけで今世界で起きている戦争や排外主義的な差別などに思い至り胸がいっぱいになってしまった。 詩の力はすごいと思わせてくれる奈倉有里さんの文章にすっかりやられてしまったのだ。
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