
はち
@harry-
2026年6月19日
東の海神 西の滄海 十二国記
小野不由美
じゅうぶん読んだ
おすすめしたい
月の影〜で、少し登場した延王と延麒の話。
ネタバレを含みますのでこれから読まれる方はお気をつけください。
ざっくり言うと国を再建する話なのだけどなんて魅力的な人なんや尚隆!良くも悪くも人を振り回すタイプでそのあっけらかんとした性格は国を治める人らしくなくて、でもそれ故に結果として民をまとめることは彼にしかできないのだと思った。荒れた国を再建することは決して生易しいことではなくそこには犠牲ももちろん伴うわけなので、心優しいこと、全ての人にいい顔はできないのであり、そう心得ていて尚上に立つ覚悟のある者はやはり違うのだなと。六太はその点正義に全振りしている分危うさも持ち合わせていてる。一方でその対極に立っている更夜は同じような境遇でありながらあらゆる希望を捨ててきた側で、世捨て人のような存在。こちらの気持ちも痛いほどわかる。どこか冷ややかな目で社会を見ていて、達観しているようなのにどこか幼くて諦めていた希望に本人が気がつかないうちに縋っていて。結局一番恨んでいた戦に自身が加担させられ利用されているのに気がついていても尚必要とされることに執着してしまう。国を治める主とはどうあるべきか、根底を見直す一冊だった。今の所ベスト巻です。
