むよむよむよ "トゥモロー・アンド・トゥモロ..." 2026年6月21日

トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー
解説より ゲームの世界でふたりきりで生きられたなら、荷と溝は釣り合っていたのだろう。身体の存在を意識しなくていいから。サムの足が不自由なことも、セイディが女性であることも、重荷にはならない。 対等なプレイヤーとして、愛と信頼を与え合うことができる。でも、現実にある身体は重すぎるし、 大好きなゲームも仕事にすれば責任をともなう。ふたりはお互いを愛する以上に深く傷つけてしまう。 時代の価値観も周囲の人間関係も激変するなかで、セイディとサムの荷と溝が釣り合うのかどうか、 最後まで予断を許さない。悲しい出来事も起こるけれど、ふたりの作るゲームの豊かさが、出会ったことの尊さを証明している。愛という荷は重くても、運ぶこと自体に喜びがあるのだと思う。くっきりと刻まれたわだちは美しい。 558頁 優れた芸術を生み出すのは、だいたい幸福な人間ではない。 519頁 「心の傷を勲章みたいに見せびらかしてるだろうから。いまの若い世代って、何一つ隠そうとしないのよね。ゼミの子たちも、しじゅうトラウマの話ばかりしてる。そのトラウマをいかにゲームに反映させるか、とか。自分の一番の個性はトラウマだと本気で思ってるみたい」 542頁
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