"破局" 2026年6月21日

鯖
@41sui
2026年6月21日
破局
破局
遠野遥
無機質で淡々とした男性的(と言っていいのかな)な語り口調が印象的な小説。中身のない下品なテーマについて、悶々と考え、シュールに表現する主人公が面白くって何度も笑ってしまった。 ただ、主人公の認知と周りの人の認知がズレている瞬間が少しずつあって、最後のシーンで合点がいったというか必然的な出来事だったと思えたというか。一人称視点でしかないから、どこからが事実でどこからが思い込みなのか…頭もいいし、ストイックだし見た目もいいだろうに。 「俺は他人と違うことをやりたいと思いながら、一方で他人に認められたいって思いもあって、それが苦しい。たぶんありふれた苦しさだと思うんだけど、それがまた余計に苦しい。俺にしか味わえない俺だけの苦しさみたいなのは、どこかにあるんだろうか?」(p.17) 友人・膝の言葉ですが。膝のこと、脚を出した女・灯の前では知り合いと説明したシーン、なんか生々しかった。
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