時間のかかる読書人 "おやときどきこども" 2026年6月22日

おやときどきこども
物語りの始まりはいつも、漂う言葉の断片であり、意味の判然としない詩のようなものなのでしょう。彼がそういうわからなさをそのまま抱えてとなりに座っていたことは、とてもありふれたことであり、でも一方で、きっとたった一度、あの夜だけのことなんだろうという気がします。 物語りとして完結しないままたよりなく生きること、つまり、語り尽くせないものや語りえないものを抱えたまま、偶然性に身を晒しながら生きることは、共感を前提としたコミュニケーションの現場から遠く離れた、自分独特の喜びを日々発見するような生き方なのだと思います。律くんのこれからに心からのエールを送りたい気持ちです。
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