@92
2026年6月23日
p27
「のちにメッセージが公開され、それは、「キレイニサイタ」「アカクサイタ」などの短い文章だった。つまり、童謡のチューリップにある歌詞「サイタ サイタ」を爆発に擬えているのではないか、と認識されるに至った。」
p123
「「好きになるのも、嫌いになるのも、理由ってものは、ないんだよね。なんとなくでしょう?たとえ理由を言われても、そんな理由じゃあ納得できないっていう話になるわけで……。」」
p141
「ただ、「サイタ」という比喩的な表現があるだけだ。」
p191
「可能性はいろいろあって、その先々まですべてを想像しても、なにか一つの現実の欠片で、それらの道筋が全部無駄になることだってある。考えただけ損かもしれない。それどころか、そんな自分の思いつきによって、他者を勝手に評価してしまう。感情的な評価が、知らず知らずのうちに自分の思考を支配してしまうのだ。」
p192
「「考えないというのは、あるときは、考えるときよりも難しいんだよね。」」
p194
「「そう……。人間は複雑だから。」「複雑?」「事情を聞いても、本当のことを話しているかどうかわからない。本人でさえ、わからないんだ。自分の気持ちも整理がつかない。自分がやったわけではないのに、やりましたと言ってしまう。愛しているのに、殺してしまうこともある。こんなことをしてはいけないとわかっていても、やらずにはいられない。」「そうですね。そういつのって、普通のことなんですよね。」「そう。ごく普通だね。異常な人間だけが、そんな変な行動を取る、とみんな思っているけれど、そうじゃない。みんな普通の人間だ。普通の人間というのが、もうだいぶん変なんだよ。変だからこそ、変じゃないように、理屈とか道徳とか、そういうものを考えて、それなるべく添った思考や行動を選択しよあと努力をしている、といった感じかな。」」
p231
「「思い込みからスタートして推理を進めたら、途中の論理が正しくても、結果も思い込みになるんだよね。」」
p241
「マスコミ向けに、チューリップからメッセージが届いたというものだが、<マダマダサクヨ>の一文が紹介されているだけだった。」
p272
「時間が経つと、すべてのものが、みんな薄まっていくようだ。」
p273
「「佐曾利隆夫といいます。」」
p278
「「いいですか。知っているというのはですね、私がただその考えに納得している、ということです。」」
p299
「「二件の殺人、それから、爆弾魔チューリップも奴です。」」
p310
「「つまり、それほど親しくもないけれど、知合いの人物から、恐いから助けてくれ、もう死んだ方がましだ、なんて言われて、放っておいたら自殺しかねない、という状況だったら、ということです。」」
p332
「「いらっしゃるんじゃないかと思っていました。」」
p335
「「何が真実の行動で、何が演じているものなのか、貴女には、明確に区別がつくのですか?」」
p362
「「でも、なんとなく……、今思い出してみると、こちらが勝手に抱いているイメージで、ずっと彼を見てしまっていた感じがするの。何も、その、うーん、人を脅したり、汚い言葉を使うようなこともなかったし、そう、礼儀正しいというか、真面目な人なんですよね。」」