ぶんか遺産 "真夜中の王" 2026年6月24日

真夜中の王
真夜中の王
タリク・アシュカナーニ
これまたザ・海外サスペンスという感じ。ミステリとしては真相にある程度の察しがつくものの、構成や描写が巧みで読ませる。また、思った以上に早く展開が転がるので、ツイストも十分。 連続殺人犯だった父の遺稿がそれなりの分量で挿入されており、作中作と現実とのリンクを通して、主人公の人格形成や父親の家族観を深掘りするのが興味深かった。スリラーというよりクライムノベル的な。二つの視点から物語は進むのだが、どちらも独特の不安定性を孕んでいて、読み味が違うのも面白い。 それにしても、父親が連続殺人に求めていたものというのが大変恐ろしかった。もちろん行動自体はヤバいのだが、論理自体は割と説得力がある。いいものを読んだ......
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