真夜中の王

7件の記録
- 034@kumo_m2026年7月23日読み終わった主人公ネイサンが小説家の父の自殺により17年ぶりに故郷に帰ってくると、故郷ではいま少女失踪事件が起こっており…… とてもとても怖い……のは怖いのだけど、最大のクライマックスが割と早めにきてしまうので、その後は怖いや推理よりも不愉快の方が勝った。 冒頭から作中作(本書の題名)で始まり、この作品の中で1番強い個性を発しているのがこの作中作。 ネイサンやもう1人の主人公ネイサンの友人でもあるアイザックが、強い要素は与えられていても印象的な性格が与えられていないのに対して、『真夜中の王』はとても強い個性を放っている。とてもイヤ〜な個性を。作者はそういった不快な魅力のある物を目指したそうだからその部分は成功だと思う。 要素ばかりが目立ち性格をあまり感じさせない登場人物の中で、アイザックとネイサンの友人アリスンは魅力的。
ぶんか遺産@bunkasremains2026年6月24日読み終わったこれまたザ・海外サスペンスという感じ。ミステリとしては真相にある程度の察しがつくものの、構成や描写が巧みで読ませる。また、思った以上に早く展開が転がるので、ツイストも十分。 連続殺人犯だった父の遺稿がそれなりの分量で挿入されており、作中作と現実とのリンクを通して、主人公の人格形成や父親の家族観を深掘りするのが興味深かった。スリラーというよりクライムノベル的な。二つの視点から物語は進むのだが、どちらも独特の不安定性を孕んでいて、読み味が違うのも面白い。 それにしても、父親が連続殺人に求めていたものというのが大変恐ろしかった。もちろん行動自体はヤバいのだが、論理自体は割と説得力がある。いいものを読んだ......




