K.K.
@honnranu
2026年6月24日
飛ぶ教室
エーリヒ・ケストナー,
丘沢静也
読書メモ-読書日記-引用-抜粋-心に残る一節
どうして大人は自分の若いときのことをすっかり忘れてしまうのだろうか。子どもだって悲しくて不幸になることがあるのに、大人になると、さっぱり忘れてしまっている。
子どもの涙が大人の涙より小さいなんてことは絶対にない。ずっと重いことだってよくある。どうか誤解しないでもらいたい。不必要にメソメソしようと言っているのではない。つらいときにも、正直に言ってほしいだけなのだ。骨の髄まで正直に。p.18-19
きびしい人生は、お金を稼ぐようになってから始まるわけではない。そこで始まるわけでも、そこで終わるわけでもない。
ただし、自分をごまかしてはいけない。ごまかされてもいけない。災難にあっても、目をそらさないで。うまくいかないことがあっても、驚かないで。運が悪くても、しょんぼりしないで。元気をだして。打たれ強くならなくちゃ。p.22
賢さのない勇気は、乱暴にすぎない。勇気のない賢さは、冗談にすぎない。世界の歴史には、勇気はあるけれど馬鹿な人間や、賢いけれど臆病な人間がたくさんいた。
勇気のある人間が賢くなり、賢い人間が勇気をもってはじめて、人類の進歩というものが感じられるようになるだろう。p.23
「いろんなことをやったさ。臆病者を卒業するために。──でも、どうしようもない。いつもね、逃げないぞ、言いなりにはならないぞ、って決心する。岩みたいに固く決心するんだ。でも、いざとなると、逃げ出しちゃってる。誰からもぜんぜん信用されてないって気がつくと、吐き気がする」p.50
美男のテオドールは、こびるような甘い声を出した。できることなら消えてしまいたかった。p.99
ジョニーは研究者の目で町を見おろして、考えた。「どの屋根のしたにも人が暮らしている。なんとたくさんの屋根が町にあるんだろう。なんとたくさんの町がこの国にあるんだろう。なんとたくさんの国がこの惑星にあるんだろう。なんとたくさんの星がこの宇宙にあるんだろう。幸せは、すみずみまで無限に分配されている。不幸もまた……。p.119
ウーリは眠っている。薬のにおいがする。マティアスの心臓は喉から飛び出しそうだった。胸をつまらせながら、小柄な親友の青ざめた顔をしげしげ見つめた。そのときウーリが目をあけた。そして弱々しい、かすかなほほえみざウーリの目に浮かんだ。マティアスはうなずいた。喉がしめつけられるようだ。p.154-155
ポストを空にした郵便配達は、知らなかった。大きな集配かばんのなかに、どんなにたくさんのため息がドサッと落ちたのか。ベーク先生と禁煙さんも知らなかった。p.165
マティアスだけが、ウーリのほうがもうちょっとだけよかった、と思った。しかしそう思うのも当然だ。なんといってもウーリの親友なんだから。p.173