
和月
@wanotsuki
2026年6月23日
ハレー彗星の館の殺人 老令嬢探偵の事件簿
ロス・モンゴメリ,
村山美雪
読み終わった
かなり面白かった!
嫌われ者の老令嬢と少年院帰りの従僕が館で起きた殺人事件の謎を解明していく。
20世紀初頭の英国が舞台であり、ハレー彗星が地球に到達する日、孤島の閉鎖空間で事件が起こる。舞台の設定から既にわくわくさせられる。
王道なクローズドサークルものであり、屋敷内を蠢く多様な人間関係を描いた物語でもある。
泣き虫メイドや忠実な執事長、お喋りな家政婦や科学かぶれの主人等、個性豊かな登場人物達も見どころ。何より、頭脳明晰だが本当に口の悪いミス・デシマと彼女の手足となり捜査にお世話に奔走するスティーブンのタッグは、読んでいてとても面白い。ホームズ&ワトソンとはまた少し違ったテイストで、彼女達の犯人探しを楽しめる。
著者が元々児童向け作品を書いていた影響か、文章や表現が分かりやすく、海外作品にありがちな言葉の引っ掛かりを感じない所も良い。
翻訳の力も多分にあるとは思うが、お屋敷の断面図や子爵家の相関図等も細かく掲載されていて、全方面に分かりやすい設計。
段々と明らかになっていくトリックも説得力があり、客観的事実に基づき推理していくので、置いていかれることなく一緒に謎を解くことが出来る。正直、真相に近いところまで推理が出来たので心地よかった。
あとがきによると、シリーズ続編の執筆も予定しているとのこと。邦訳でまた2人の謎解きを読める日が来ることを願ってやまない。




