
とてと。
@sunsun-
2026年6月19日
ネバーランドの向こう側
佐原ひかり
読み終わった
昔は結婚すれば幸せになれると考えている人が今よりも多かった気がする。
しかし、現代では結婚していても不幸な人はいるし、結婚していなくても充実した人生を送っている人もいる。
けれど、結婚の有無にかかわらず、人は社会の中で生きる以上、誰かとのつながりを持ちながら暮らしている。この作品は、そんな人と人とのつながりを丁寧に描いた物語だ。
結婚とは、ある種、他者への依存とも言えるのかもしれない。「二人なら幸せは二倍、悲しみは半分になる」と言われるように、一緒にいればお互いに影響を与え合う。だからこそ、自分自身の心の扱い方を知ることも大切なのだと感じた。
作中には、「自分で自分のツボを把握することがコツだと気づいてから、人生がずいぶん楽しくなった」と語る人物が登場する。
自分で自分の手綱を握って生きている人だ。
その人物のように、私も将来結婚してもしなくても、自分の手綱を自分で握れる大人でありたい。そう強く思った。
人にはそれぞれ向き不向きがあり、誰一人として同じ形ではない。それでも、歪で不完全なピース同士が支え合いながらつながっている。まるで「人」という字が表しているように。
自分の個性を肯定してくれるような物語であり、読後には少し肩の力が抜ける。そんな素敵な一冊だった。