
時間のかかる読書人
@yoko45
2026年6月26日
開かれた対話と未来
斎藤環
読んでる
@ 自宅
第3章「オープンダイアローグ」対話実践への道
家族をシステムとして見ることは、現在でも問題分析のための1つの方法です。ヤーコにとって「家族ゲーム」を見つけるのは造作もないことですが、彼はもうそんなことには興味も関心もありません。家族を、問題行動をもたらす機能を持った1つのシステムとみなすことは、実に退屈な見方です。なぜなら、システム論的介入をするためには、家庭生活の複雑さや豊かさを犠牲にして、単純な記述に落とし込まなければならないからです。
1つのシステムとして考えるよりも、目の前にある関係性の東全体と向き合う。この姿勢は、治療者とクライアントとのあいだにずっと深い共有体験への扉を開いてくれるでしょう。そんなアプローチが1981年、トルニオのケロプダス病院で、ヤーコとそのチームによって始められました。
その後システム論的な見方は、かつてほど適切なものとはみなされなくなりました。動機づけになるような解釈をする代わりに、対話スペースの生成に照準を合わせるようになります。そこにいたるまでの道のりは、果たしてどんなものだったのでしょうか。

