マオ "赤い月の香り" 2026年6月26日

マオ
@pb-mao
2026年6月26日
赤い月の香り
前作と異なり、感情表現の素直な主人公の視点のため、分かりやすい仕上がりになっている感覚。 ひとまず読了。 前作の端々で小川洋子作の『薬指の標本』を読んだときの感覚が漂っていた部分があったけれど、今作はそこに明確な意志を持って、収斂していく待機期間から開放感を追加し、読後に爽やかな空気感がある感じ。 倫理観の乏しさでいかんなく暴力性を発揮する小川朔の態度に、真正面から『怒り』を発露する健全さからも、今作の主人公が自分の『怒り』に呑まれず、最後に眼前にある人の手を自ら手放すことなく掴めたことにほっとする。 次でシリーズ完結するらしいので、源さんが最後まで物語の中にいてくれることをひとまず切に願う。
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