赤い月の香り

75件の記録
- ほせ@coffee_dog2025年6月3日読み終わった初めて読んだ作家さんだった。この世の全ての香りを作ることができる調香師とそこで働くことになった男の話だった。そこに色々な香りを作って欲しい依頼人がやってくる。香りは欲望であると作中で出てくる確かに五感の中で一番我慢できない感覚かもしれない。他の感覚ではある程度我慢できるが嫌な香りが一番早く耐えられなくなりそうと思った。若宮さんの過去がしっかりと語られないのかと思っていたら同じ世界線の話でもう一冊本があるらしい。時系列的にそっちを先に読むべきだったかなと思いつつ、今度読んでみたいなと思った。
- なこ@nonbibiri752025年5月29日読み終わった借りてきた感想続編? 姉妹編? ううん、全然違う話を読んでるみたいな不思議な感覚だった。 ——————————————- 「透明な夜の香り」の続編に当たる…と言い切れない印象を持ちました。 朔、新城、源さん、洋館、香り。 構成要素は半分以上前と一緒なのに、話の語り手が男性か女性かでこんなにも違うのかと面白かったです。 今回洋館で働くのは、飲食店で朔にスカウトされた朝倉という男性。家政夫として雇われ、においは全て指定されて、客対応で守秘義務の中身を聞く羽目になったり、ハーブを使った料理を作ったり。前作の一香と同じはず、なんですけどねぇ🤔 前作ほどの〝丁寧な暮らし〟が見えなかったのは朝倉のキャラクターに拠るのかな。ハーブの料理描写が少なくて。朔や新城も「優しくしなくては」という気がなくて。うん、どことなくワイルドです。 ネタバレしますけど、この本に「一香」という文字は書かれています。…まぁね、読み始める時に私が一番気になったのは一香のことだったので笑。取りあえずは一香出ますよー!! どういう登場かまでは伏せますね(当たり前)。なぜ朝倉がスカウトされたか、なぜ赤い月か、も読んでのお楽しみです😊 こういう本って「1冊目の方が良かった」って思いがちで、それは私の中で「優劣」あることが多いのですが、この2冊に関しては優劣がないです。好みの問題。で、本当に甲乙つけ難く良かったです。 洋館に出入りする客以外が増えて、小さく閉じ切っていた朔の人間関係が少しずつ広がったように感じるところが、アダルティな話の中にある清涼感かなと思います。 家族への推薦度★★☆☆☆ (すっごい名作なのに人に薦めにくい…)
- ココの本棚@cocobk2025年4月20日読み終わった2025.04.18読了🍷 前作よりも本作の方が言葉遣いや表現の幅広さ、 抽象的なようでスッと入ってくるような... 千早さんの作品はどれもくどくない、 あとに絡みつくような感覚に襲われます🥹 続編希望!!!
- オハナ@flower_books2025年3月31日読み終わった前作は「透明な夜」の名に相応しい、静かで揺らぎのない濃紺をイメージする話でしたが、今作は赤という刺激の強さが常にありざわざわと心を乱しながら読みました。騒めく度に朔さんのぶれのない口調と言葉に落ち着きを取り戻し、気づけば自身のために彼の香りを希求する満の気持ちに寄り添って読んでいました。 赤という色は、白とともに並べると情熱や元気、生命を感じさせるイメージを持つのに、黒と並べると血や傷、死を連想させる場合もある不思議な色です。話の節々に現れる「赤」がどのような意味を持つのか。それは朔さんのように香りで全てを理解することができない我々のために与えられるヒントだったんだろうと思います。 一香と兄、満と母、朔さんは家族と壁のある人たちと関わることで自身の過去を見つめ直しているのでしょうか。そんな中で「普通の親」をもつ新城と関わり続けることは不変的な彼の居場所なんだろうとも思いました。前作よりも少しだけ朔さんのことがわかった今作。今後も絶対また続いて欲しいと思います。 この空気感と澄みきった香りのする文章をこれからもあじわいたいです。
- オハナ@flower_books2025年3月22日読み始めた次はこちら。本屋さんで探しても見つからなかったのに図書館で出会えて感激した一冊。また朔さんに会えます。お名前から「月」は必ずテーマの一つにあるとは思っていたけれど、こうしてタイトルにもしていただくと期待値がかなり高まる。読むの楽しみです。
- ゐ@moon_i92025年3月11日読み終わった透明な夜の香りの続編。香り立つ文章にガラス玉を覗き込んでるようなすきとおったお話。登場人物たちの関係性が素敵。これ以上は(もしかしたらこの作品も)蛇足なのかもしれないと思いつつもまだこの登場人物たちの物語を見ていたいなぁ。
- 猫@mao10122025年3月7日かつて読んだ続編。またこの世界観に触れられて嬉しい限り。屋敷で起こる様々な物語。庭園の描写を読んでいると、その時々の植物たちの匂いやかたちが本を通して伝わってくるよう。源さんも朝倉くんも、少しずつ前に進めているようで良かったし、朔と一香の関係も続いているようで(もどかしい関係性ではあるが)一読者として非常に嬉しかった。二人の微妙な関係性から出てくる繊細な美しさは己の語彙では語り尽くせない。
- 藤松@seu_ng162025年3月7日かつて読んだ前作にどハマりしたあとに読んだ続編 一香さんと朔さんの関係は、一言で表せられるものではなくそんな単純なものでもないと再認識できた本だった。 (前日譚ではあるが)続編が、連載されていて毎月それを楽しみに生きている。