ほしなみ "ジュリアン・バトラーの真実の..." 2025年3月26日

ジュリアン・バトラーの真実の生涯
凝りに凝りまくった、まるで事実と見紛うかのような虚構……的な惹句が気になって読んだのだが、全体としてオールドスタイルの少女漫画を読んでいる気分だった。内田善美『星の時計のLiddell』とか中村明日美子『Jの総て』とかみたいな感じだなあという印象。衒学趣味……とは違うがある種の教養の楽しげな開陳・ひけらかしのようなものもあり、その辺りは特に内田善美を髣髴とさせた。魔夜峰央が帯文を寄せているのはこの作風ゆえだろうか。 何というか、楽しく読んだけれど思っていたのとだいぶ違う作品だった。
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