deepend "こちらあみ子 (ちくま文庫)" 2026年6月27日

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2026年6月27日
こちらあみ子 (ちくま文庫)
積読を崩すプロジェクト2026の17冊目。 読んでいてしんどかった。 ページの中から、希望や救いの兆しを必死に探しながら読み進めた。 希望はあったと思う。坊主男子が彼女にかけた言葉だったり、彼女が「やさしくしたい」と強く思ったことだったり、特攻服と思われる服を来た兄が襖を勢いよく開けた瞬間だったり、それらが希望じゃなくてなんなんだろう。 最後まで読み終えた後に再度冒頭部分のあみ子の行動を読み返してみると、それらを希望だと感じた直感は間違っていなかったと思った。 分かり合えない人間の純粋な行動は怖い。その純粋さによって自分が傷つけられることも、自分が大切な他人が傷つけられるのも怖い。 怖いけどね。 これがデビュー作なの、頭がクラクラするな。 純文学を好きだとか嫌いだとか考えたことなかったし、純文学の定義もはっきりとは言えないような人間だけど、これが純文学っていうなら私は純文学が好きだな。 「ピクニック」もスリリングで湿った面白さがあった。 最後にピクニックでスケッチをしようとしているのは「新人」で、個人的には「仲間」に取り込まれた新人がこのあとルミたちの新しいターゲットになってしまうのではと思ったけどどうだろう。 休日に1人で美術館に行って自分の感性や世界を大切にしていそうな若い女の子が、そのちょっとした異質さゆえに新しいおもちゃにされそうで怖い。
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