
くりーむ
@cream
2026年6月28日
読み終わった
よくわからん、むずーい、という感じです。
とはいえ、おもったことをきちんと書いておこうとおもいます。
―― ミステリ的な側面があるので以下ネタバレ注意です ――
本当にわかってないので構造とかそういう話はしないで、雰囲気だけ書きます。
多崎つくるという人物は、調和や自律的なシステムみたいなものがどうも性に合っている或いはそういうものに惹かれているのでしょう。
それは、5人のケミストリーであり、水泳であり、駅の人流です。
このような、複数の成員が一つの全体的なダイナミクスを作り上げているような状態を統合性があるということにします。
この作品にはある一つの根本的恐怖が横たわっているようにおもえました。
それが、統合性が脅かされるということです。
これは成長に不可避的に伴っているのだということも、この作品には描きこまれているようにおもいます。
それは、多崎つくるが、死への取り憑かれから復活したとき、それまでの自分とは打って変わってしまったことに関係しているし、シロが「性的なものを嫌悪していた」というのもこのことに繋がっているように直感されます。
真っ暗な海に放り込まれるような感覚、それは、アカや多崎つくるが表明した感覚ではあるけれども、例えばシロにとって無縁のものだったとはとてもおもえません。
「……なあ、こういうのって大いなるパラドックスだと思わないか? おれたちは人生の過程で真の自分を少しずつ発見していく。そして発見すればするほど自分を喪失していく」
発見は、自分から進んで見つけるだけではなく、外側から(或いは内側から)もたらされてしまうものであるということもあるだろうとおもいます。そういった、自己の喪失のありようが描かれているように私には感じられました。