
しがない
@ooe
2026年6月28日

感染症と文明
山本太郎
読み終わった
おもろかった。読みやすい。1時間ほどで読めた。
前提として『銃・病原菌・鉄』を読んでいるなら、そのコラム程度でこの本を楽しむことができる。
内容としては「どのような感染症が歴史上の人類を襲い、また文明に影響を与えてきたのか」が描かれている。
個人的には『ペスト以降のヨーロッパ(66頁)』が新しい知見だった。ペストで大量死が起きたことで労働者に対する賃金が増える。賃金が増えることで購買力も上昇する。経済的な余裕ができることにより、内面的な思索は深まり、社会の思想の枠組みを変える原動力になる。また新しい価値観の創造へと繋がり、そうした条件が整う中で、やがてヨーロッパはイタリアを中心にルネサンスを迎え、文化的復興を遂げる。
なるほどな、と。ペストにより文化は停滞していたわけではなく、ペストによって価値観や文化も変貌していったと考えることができる。
それはつい数年前起こったコロナ感染症に対しても言えることだ。コロナが我々の文化に与えた影響をもっと真摯に考える必要があるのではないか、と。