積読家 "絶望しかけた女子のための世界..." 2026年6月26日

積読家
積読家
@tsuntsundondon
2026年6月26日
絶望しかけた女子のための世界史
絶望しかけた女子のための世界史
ティチュー・ルコック,
鳥取絹子
歴史上で語られず、抹消された女性たちの功績・悲劇・抵抗などをジャーナリストがさまざまな研究や資料を集めてまとめられた著書。歴史的観点からのフェミニズム本。 戦争が起こった中世からはイメージがつきやすかったが、先史時代から文献をもとに考察しており、私にとって考えてもみなかったことだったので、驚きと少々の戸惑いを抱いた。 また、歴史に名を残したとされる芸術家が男性ばかりで女性が排除されていたこと、そもそも教養として学んだ歴史は男性ばかりだったこと自体に気づいていなかったことに私は衝撃を受けた。男性性の支配力を保つために女性がこれほど排除されていたのかと憤りを感じるのと同時に、先人たちが命の危険もある中で必死に抵抗して人としての権利が奪われた状態から徐々に取り戻してくれたことを感じた。知らなければ、感謝すらできなかった。 ただ、読んでいて一番辛かった箇所は、戦時中女性がレイプをたくさん受けたことである。若い女性だけではない、72歳の方までレイプを受けたのである。それがどれほど恐ろしく、屈辱的なことか。レイプをする相手も敵国の兵とも限らず、自国の兵が他の男に自分の男性としての優勢を示すためにレイプする。女で生まれた以上レイプされることが当たり前だった状況があったのだ。それが戦争だ。読んでいて辛かったし、悔しかったし、今世界で起きている戦時下で起きているかもしれない可能性が心に重たくのしかかった。 今でもこの国の無意識にある男尊女卑の構造をまじきしょいと感じていたが、もっとずっとキショいことが世界中であったことは、私にとって「知りたくなかったけど知らないわけにはいかない」という重たい史実であり、この著書を読むのも気が進まないながら手を止めることはできなかった。ただ、読めて良かったと思う。 印象のに残った引用👇 この暴力の使用は、男性性の対立も示している。強姦された女性の後ろには男性がいる。これが性暴力のもう一つの特徴を説明することになる。犠牲者の女性は何歳でもいい。対象は村の若い女性と、絶対に信じてはいけない。犠牲になった女性の年齢は一二歳から七二歳、なぜなら重要なのは、それがフランス人男性の妻か、娘か、母であることで、その後ろにいる男性に屈辱感を与えることだからだ。これは戦争で生まれる男らしさの危機を深刻にする要因の一つである。
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