
5yndr0m3
@5yndr0m3
2026年6月19日
ファイア・ドーム(上)
辻村深月
読み終わった
感想
紹介
うわさの恐ろしさを身をもって味わえる作品。
物語は25年前の誘拐殺人事件の被害者家族の子供が行方不明になる。
25年前の誘拐殺人事件では父親が犯人に依頼した、被害者の娘が交通事故の犯人であると言ったうわさが流され、被害者にもかかわらずうわさにより傷ついていた。そういったうわさにより被害者家族は周囲と疎遠になっていく。
子供が行方不明になった時には、心無いマスメディアにより事実が歪曲されて報道された。
現実にも同じようなことが起きており、SNSでうわさが事実のようになり、無関係の人まで傷つくことになっている。登場人物の誰もがうわさにより心を痛めている。特に担任の先生がネット記事やコメント欄を見たシーンは心臓を鷲掴みされたようだった。
うわさに傷ついた人の心理描写が緻密に描かれており、うわさの恐怖、やるせなさを追体験できる作品だ。