
橘海月
@amaretto319
2026年6月28日
回樹
斜線堂有紀
読み終わった
六つのSF物語。表題の回樹は、ある日突如現れた巨大な建造物で死者を飲み込む。そうして回樹は死者と同化し人々は回樹を愛しむのだ…。様々な話の中私は「不滅」が印象に残った。死者が腐らず燃えなくなった時、彼らは葬送船に乗せられ宇宙に飛ばされる。果てしない順番待ちの末の解決が恐ろしい
「不滅」は完全なSFなのに、どこか現実味がある。じわじわと破綻が見えているのに、それでも突き進むしかない現状。皆が欺瞞に気づいていながら、それを見て見ぬふりをしている。そして遠からず訪れる破綻。死者を悼むのはなるほど宗教だなと思った。宇宙に葬送は許されるのに、穴に埋めるのは抵抗があるのも。


