
ゆい奈
@tu1_book
2026年6月28日

ニュー日本文学史
三宅香帆
読み終わった
P63「物語の数だけ、作者の生き方があり、読者の生き方がある。」
なんとロマンに溢れたすばらしい一冊.....!
新しいとされていることをするってなんて難しく大変なことなのでしょう。出る杭は打たれる。ならば突き抜けるしかない。しかし頭ではわかるけれど忍耐も根性もいる。嫌われたり、怒られたりすることを知らんふりして過ごせる人なんてこの世にはいなくて、ましてや文学、言葉と向き合っているひと、少なくとも本書に登場する人たちはきっと感受性が豊かで心優しく繊細だったのではなかろうかと想像に難くないわけです。まあそれはそれとして”昔も今も変わらんな!ガハハ!生きづらい!”とおもう読者の私がいるわけですが、この約1000年前の人と、今の私を繋げてくれる人がいるわけですね。そう、三宅香帆です。シンプルに凄い。読みつづけたい書き手の1人です。
P88「私は”世にしたがへば身くるし。またしたがはねば狂へるに似たり”という一文に深く頷いてしまった。世=世間の道理に従うと苦しいし、しかし従わなければ狂った人扱いされる、と書いた長明。わかる。わかるよ。いつだって世間は適応しすぎると生きづらいのに、適応できなくても生きづらい。どうしろというのか。人生は難しい。鎌倉時代からかよ。」(『方丈記』についての章)
P107「世間にいて同調圧力に従うのが耐えられず、ひとりの暇な時間を使って、随筆を書き続ける。彼のひとりの時間の集積が、七百年近い時を超え、私たちを笑わせている。なんだか不思議なことだけど。こういうことこそが文学そのものである、という気もしてくるのだ。」(『徒然草』についての章)
P128「何を美しいと思うのか、案外、私たちは前例にとらわれる。私たちは他人が美しいものだと言ってくれないと。なかなか美しさに自信を持てない。」









