読書するはる "推し、燃ゆ" 2026年6月29日

推し、燃ゆ
推し、燃ゆ
宇佐見りん
作中で彼女自身にとっての良いことが全くなかったですね。間違いなくずっと下り坂でした。全てを推しに捧げる身であり、推しを推すことにしか生きれない彼女から推しが離れていく、推しと繋がることができた友人が嫌らしい立場で無意識に彼女を痛めつける。かと思えば、家族からも追い込まれ、いよいよさようなら。つまり必要最低限以外を全て削り落とせたわけですね、そしてこれこそが彼女の理想の形でもありました。推しはもう推せないけれど、何も良いことはないけれど、自分自身を推しと重ねることで、長い余生を残った骨と肉、そして推しの影だけで生きていこうとする。その手始めに推しの原点とも言える破壊を自らの手で行ったのではないでしょうか。この原動力が湧いているのは、まさしく推し活の奇跡と言えそうですよね。もしかしたら燃えたのは『推し』だけではなく彼女自身も含まれ、『推し』活に『、燃ゆ』る彼女とも解釈できそうです。
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