
本の虫のミノ
@hon-
2026年6月30日

読み終わった
まさに名著。砂糖という1つのモノを中心に現代に至るまでの歴史を描いている。
ヨーロッパでは決して採取できないサトウキビは熱帯・亜熱帯地域から来たものであり、それがアレクサンドロス大王やイスラム教徒による交易、十字軍遠征による技術の獲得などから入手していた。
それが大航海時代になると南北アメリカにも渡って黒人奴隷によるプランテーションが始まり、元々高級で高尚な品としてみられていた砂糖が大量生産されるようになり、特に海外進出が早かったポルトガルやスペインの独占、紅茶と砂糖のランデヴーによるイギリスの台頭が見られるようになる。
そしてイギリスにおける上層階級と下層階級における砂糖がもつ社会的意味の違いが表されていた(前者は高貴な身分であることを示すシンボル的使用、後者は労働者の朝食や中休みを支える大事なカロリー摂取のための使用)。
そしてあとがきには我々が歴史に対して持つべき視点を述べている。「歴史を学ぶということは、年代や事件や人名をたくさん覚え込むことではありませんいま私たちの生きている世界が、どのようにしてこんにちのような姿になってきたのかを、身近なところから考えてみることなのです。」



