ノエタロス "罪と罰(3)" 2026年6月25日

罪と罰(3)
罪と罰(3)
フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス,
亀山郁夫
こんなに長い小説を読むのは久々だったので、まずは一息つきたい気持ち。 と同時に、登場人物一人ひとりの物語の壮絶さに心揺さぶられる感触とで、読了直後は頭がボウっとした。 ラスコーリニコフの「犯罪論」について、確かに歴史を振り返ってみれば、世を治めてきた人々というのは、権力の座に上り詰めるまで数々の罪を犯してきたんだろうと想像がつく。 非支配者の行いとしてみれば悪とされるのに、トップに立った途端、それがさも成果や偉業かのように伝えられ、教科書に載り、後世の人間の記憶に残っていく(日本史で言えば織田信長とか豊臣秀吉とか)。 歴史は”勝者”によって作られる、って個人的にはすごく嫌だけど。 ラスコーリニコフは、自らも犯罪を犯す権利があると思ってしまい、逮捕後も後悔はしていないと振り返る。 けれど、ときどき老女殺害に関する悪夢を見たり気絶したりしているのが、悔いてはなくとも、自分自身の心に傷跡は残してるんじゃないか?と思ったり。 あとはやはり、ソーニャとドゥーニャの芯の強さ、心の美しさに惹かれる。 彼女たちのキャラクターが物語を格別に面白くしているし、ラスコーリニコフの行動も大きく左右したんだろうなと思った。
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