都麦 "言語化するための小説思考" 2026年7月1日

都麦
都麦
@tsumugiterao
2026年7月1日
言語化するための小説思考
会社で1番会話が面白い同僚の先輩にお薦めしてもらって読み始めた。1章「小説国の法律について」からもうすでに満足感がブーストしており、最後までとても興味深く読み進めたわけだが、この感想ではあとがきのさらにあとに付けられた小説「エデンの東」の曽根さんの気を悪くしてしまうので改めて言い直そう、めちゃくちゃ面白かった。 この本では敢えて抽象化せずに小説という具体をどこまでも追求していて、さらに自分は小説をつくる人間ではないけれど、自然と抽象化しながら読み進める過程で200ページ弱の文庫本からとは思えない量の発見があった。しかしそれ以上に、ずっと面白かった。膨大で的確な発見の量を超える、とにかく面白いという悦びが止まらなかった。ここまで言語化できる小川哲を〈言葉の魔術師〉と呼びたくなってしまうが、これこそが、魔術でもなんでもなく、小川哲の認知と言語化する技術の豊かさからくる〈言語化するための小説思考〉なのだと思う。いやー楽しい本だったなー。 小川哲は読めば読むほど面倒くさそうな人間でとても良いし、そんな小川哲を好きな会社の同僚からは同じ面倒臭さの香りがして笑える。 と書きながら、そんな同僚にこの本を推薦される自分もまた同じように面倒クサイクサイのかな、と思うと、またひとつ面白い。
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