メルキー
@dogandbook
2026年7月3日

らんたん
柚木麻子
実家に帰省した時に通っている書店で、「恵泉の創立の話!経堂のいろいろな場所が出てきます!」とポップで宣伝されていて手に取った一冊。
経堂で生まれ育ったので、初めて経堂の地名が出てきた瞬間は何だか本当に嬉しかったな。
そして、初めて一人暮らしをした地、上北沢も出てきた。桜上水のタッピング坂
そして、そんなことは関係なく、とても、とても良い一冊だった。
ワニに名付けられたイナゾウ、かわいすぎる。
太宰治に向かってワニを解き放とうとする道先生最高。
人生を思うままに進もうとする人々、心のうちに自由を夢見ながらも時代背景に逆らえなかった人々、
この時代は日本の大きな変わり目で、次々と新しい外国の文化や思想が流れ込み、自由を夢見る人々の活気で溢れているから好きだな。それゆえのセンセーショナルな事件もあるが。
衆人環視の世の中で、他人が他人にめくじらを立てる日本というのは、SNSという形に変わっただけで今も根付いている。
今よりもっともっと自由な発言をするのが難しかった、最悪命が危なくなる時代で、こんなにも清々しく大空を羽ばたいているみたいな考えをもっていること自体がまずすごいや。
憲兵からの詰問のシーンなんて圧巻。
p488
日本は個人に多くの負担を背負わせる一方で、一人一人は自分の足元を照らすことしかできない提灯型の社会


