
ぱるすぴこ
@k0711062
2026年7月3日
燻る骨の香り
千早茜
読み終わった
妹の丹穂が亡くなり、火葬をした際のことだった。類稀な嗅覚を持つ丹穂の骨からは希少である最高級の沈香『伽羅』の香りが放たれていた。参列した香を生業とする一族一堂が息を飲んだ。なぜ骨から伽羅の香りが?
真奈は幼い頃から丹穂に劣等感を抱いていた。香道の家に生まれ、匂いの染みついた家で育ったが妹の持つ才は唯一無二だった。丹穂を失いながらも瑞雲堂の継続の為に働いていたが、新城と名乗る黒ずくめの男が現れる。そして、生前丹穂と交流があった小川朔と再会を果たすことになる。
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千早さんの香り3部作の締めくくりはまさかの朔の前日譚。相変わらず、文体から立ち込める香り・温度・色彩・静謐さの表現が本当に美しい。一般的な明朝体なのにフォントにまで情緒を感じてしまう。エピローグも含めて大満足の一冊だった。

