
ぱるすぴこ
@k0711062
備忘録として本のあらすじと感想を残します。
読みたい本が多すぎて時間が足りません。
- 2026年6月12日
私たちはたしかに光ってたんだ金子玲介読み終わった高校入学で同じクラスの朝顔にバンドに誘われた。ボーカルは顔、ギターは腕、ドラムは脚、ベースは心臓と言われ、ベースを託された。楽器経験もないし、もちろんベースなんて触ったこともないけれど、屈託のない笑顔で誘われたことが嬉しかった。 そんな始まりだった私たちは、ボーカルの葵、ギターの朝顔、ドラムの緋由と私の4人で「さなぎいぬ」というバンドを結成したのだ。夢は紅白出場!私たちはキラキラな夢を掲げて、音を、日々を重ねていく。 あれから10年が経った。私は会計事務所にいる。 --------------------------------------- 金子玲介の最新作は高校生の青春×軽音。持ち前の個性的な文体は顕在で、本当にユニークで台本みたいなテンポ感が面白い。「シャングリラ」のところとかは、実際に聴きながら新鮮な読書体験。夢を追う者、叶えた者、最善を考える者。正しいとか間違いとかじゃなく、選んだ未来に後悔しないように生きることが、過去の自分も今の自分も光り輝かせるんだ。 - 2026年6月10日
YABUNONAKA-ヤブノナカー金原ひとみ読み終わった文芸部元編集長の木戸には、もう熱意も信念もなかった。環境も時代も常識もルールも10年前とは目まぐるしく変わり、かつては許されていたみんなしていたことが今はタブー。そんなことは分かっていたし立場上気をつけていた。 そんな中、かつて木戸と交際していた女性が告発文を投稿。当時の関係性から、搾取されて人生が転落したと暴露。部下である編集者、木戸の息子、女流作家、その恋人等、それぞれのモラルや正義、守りたい日常が激しく交錯する。 ---------------------------------------------- 500ページ越えに加え、これでもか!と綴られた文字の羅列に脱帽、、熱量も筆圧も凄まじかった。 それほどに伝えたいメッセージも胸焼けするくらいに濃厚、、最後までずっと殴られ続けているように読んだ。 共感できるキャラはいなかったが、異なる思想をもつキャラ達を各視点で丁寧に描ききる設定力とリアリティに圧倒。時代を象徴するストーリーに自身の人生について考えさせられずにはいられない。 - 2026年5月22日
最後の一行 white斜線堂有紀,法月綸太郎,芦沢央,金子玲介読み終わった突然窓の外にウサギみたいな地球外生命隊が降ってきて、とりあえずゼリーを食べさせてみた/ゼリーに満たされて(金子玲介) この島の洞窟には人魚がいるっていう昔話があるんだけど、危険だから絶対入っちゃダメだよ/人魚の骨を拾い往く(斜線同有紀) 夜間ランニングをしている途中、走っている男の背中に老婆がおぶさって何か言っている?/次はあんたの番だよ(法月綸太郎) 建設現場の作業中に高所から落下した俺は全身が激痛で動けない、おいゴミカス早く救急車呼べよ/ひび割れ(芦沢央) ------------------------------------ 豪華著者陣かつ大好きな作家が3人も入っていたらもちろん読むでしょう 帯に書かれている「ラスト一行で世界が反転する」っていうのに期待したけど実際は誇大広告で残念、、 でもテーマを無視すればストーリーはお見事 推し作家をもっと好きになれて嬉しい - 2026年5月18日
家族解散まで千キロメートル浅倉秋成読み終わった29歳の周には、姉のあすな、兄の惣一郎、両親がいる どこにでもあるありふれた家族、ではなかったが なんとかここまで乗り越えてこられたのは 「いつも不在にしている救いようのない父」という 諦めにも似た共通認識が家族にあったからだ 正月に帰省で集まった一同だったがもちろん父はいない 3日後にこの家族は解散することになっていた そんな中、荷物の整理をしていると使っていない倉庫から 神社に祀られているご神体が見つかった 「え、これ何?」「まさか、また?」 ------------------------------------ ご神体を返すために奔走する前半戦は未解決の謎が多くて、動機や意図がわからないままモヤっと。 そこからの伏線回収が鮮やかな上に、じわじわと辿り着く真相に驚愕。え、お父さん◯◯にいたんだ、、と分かってから読み返すとミスリードの多さに再び驚愕。 終盤は「家族」「普通」「常識」「世間」に対する凝り固まった認識への疑問を、読者に投げかけ考えさせられる - 2026年5月13日
バイバイ、ブラックバード<新装版>伊坂幸太郎読み終わった主人公の星野一彦は5人の女性と付き合っていた だが、それとは別に借金の問題を抱えており 怪しい組織の一員で粗暴な大女の繭美に監視され 〈あのバス〉でどこかに連れ去られる運命なのだ 5人の恋人達に別れの挨拶をしたい、という 星野の最後の願いを面白そうだという理由だけで了承 繭美が星野の結婚相手の振りをして女達を振るという条件で 2人は女達との関係を断つためにおかしな数週間を過ごす ------------------------------------ 5股もしているクズなのにどこか憎めない星野 乱暴で暴言ばかり吐き、誰に対しても高圧的な繭美 そして5人の恋人たちを含めた全員の個性溢れる魅力に加え、伊坂作品らしいシリアスとコミカルを行き来するのがとても面白い 読後の余韻も最高だったし、もっと星野と繭美のやりとりを見ていたかった読者は多いはず - 2026年4月27日
暁星湊かなえ読み終わった作家であり、文部科学大臣でもある清水義之氏 彼が式典の最中に男性から襲撃を受け亡くなった事件 加害者である永瀬暁(37)は、逮捕後に手記を綴る そこには犯行に至るまでの動機が語られた 父であり、作家だった永瀬明の自死から 母の様子が変化し新興宗教に入信したことが発覚 生存率の低い難病を生まれながらに抱える弟 父を死に追いやった、そして母を狂わせた 俺の家庭を壊した宗教団体を調べてみると その団体に清水義之が深く関わっていることが判明し、、 ------------------------ 犯行に及んだ加害者の手記(ノンフィクション)と その事件について作家が執筆した小説(フィクション)の2つの視点から構成された本作 なぜこんな事件が起きたのか?その事実に触れた時、きっともう一度読み返したくなる 「ただ星を守りたかった」 愛する者の人生を、生きる希望を切望する感動作品 - 2026年4月23日
カラスは言った渡辺優読み終わったいつも通りの変哲もない目覚めだったはずだった 窓の外、ベランダの手すりに一羽のカラスがいた しばらく目が合って手を伸ばして触れてみたくなった すると、カラスは言った 「やっと会えました」「ヨコヤマアウスさん」 「第一森林線が突破されました」 え?喋った?AI?そもそも僕はヨコヤマアウスさんじゃない 第一森林、、?なんのこと?全然わかんない、、 だけど、目の前のカラスのことがなんか好きになっていた ------------------------ 初読みの作家さんだったけどずっと読みたかった作品 すごく好みの文体でぐいぐい読み進められた 現代人の色んな生き方や悩み、葛藤が込められている中で、カラスのことがどんどん好きになって読み終わるのが寂しかった - 2026年4月14日
熟柿 (角川書店単行本)佐藤正午読み終わった晴子伯母さんの葬儀の帰り道、大雨だった 警察官である夫は酔い潰れて助手席で寝ており、私が運転していた 田舎の遅い時間、交通量も少なく誰もいない だが、急に視覚から老婆が現れ衝突してしまった 何かにぶつかった感覚はあったが、誰もいなかったのだから人ではなく見間違いかもしれない きっとそうだ、と納得させた時、夫が目を覚ます 私は何を撥ねたのか確認をせず車発進させた そうして当時妊娠中だった私は、殺人と轢き逃げの罪を背負い、獄中で息子を出産することとなった その後、離婚届に同意し、息子と会えない空虚な日々を過ごす ------------------------ 主人公のかおり視点で紡がれる、贖罪と葛藤の物語 別れた夫から放たれた「母親が殺人犯なのと、死んだのと、どっちの方が息子の今後の人生にとっていいか考えろ」という台詞により、死んだ母親として息子に合わない人生を選んだかおり だけど会いたい、知りたい、話したい だけど怖い、嫌われたくない、苦しめたくない ストーリーに奥行きをもたせた読後感も秀逸で、唯一無二の作品だった - 2026年4月5日
大好きな人、死んでくれてありがとうまさきとしか読み終わった7人組ボーイズアイドルグループ「ファンキーカラーズ」 念願の武道館公演も果たしたが人気はイマイチだった 結局グループは解散し、7人はそれぞれの道へ進む 解散から数年が経ったある日ニュースで流れたのは 元ファンキーカラーズの南田蒼太が刺殺体で発見 蒼太の地元Y市の廃ホテルで殺されたらしい メンバー内でも特に人気もなく影が薄かった蒼太がなぜ? 誰が何の為に蒼太を殺したのか、蒼太は何を思ったのか ------------------------ 久しぶりのまさき作品だったけど、独特の不穏な感じがクセになる。章ごとに視点が変わるが、出てくる人のほとんどが嫌なヤツ。妬み、独占欲、自尊心、依存心、傲慢さ、あらゆる負の感情が渦巻いていく。 プロローグとエピローグが書き下ろしだったから、読み終わってプロローグを読み返してみたら、あるセリフにゾワッ、、 - 2026年3月25日
アフター・ユー一穂ミチ読み終わった10年一緒にいる恋人がある日旅行に出掛けた。 行くことは聞いていたが、誰とどこに行くか聞かなかった。 出発の早朝、彼女は「お土産楽しみにしてて」と言った。 そしてそのまま何日も連絡がつかず帰ってこなかった。 ニュースによると、長崎の離島で行方不明になった男女のうち、女性の方は彼女だった。 一緒にいた男性は誰なのか?なぜ離島に行ったのか?果たして無事なのか? 不安に押し潰されそうな中、行方不明の男性の妻を名乗る女性が現れ、、 ------------------------ 10年も一緒にいるのに青吾が多実の写真を持っていないのも、結婚をしないのも、ちゃんと理由があった 青吾にも多実にもお互いに言えない秘密があった なんでもっと早く打ち明けられなかったんだろう そこには変わらない日常、当然明日が来ることが無意識的に存在していたからだ 長い長い道のりを読み進めてラスト1ページで嗚咽した - 2026年3月25日
黒い糸染井為人読み終わった結婚相談所に勤めるシングルマザーの亜紀には小学六年生の息子がいる。 先日息子と同じクラスの女子児童が行方不明になった。 その数日後にその子の両親から責められ、担任教師は休職してしまったらしい。 相次ぐ小学生を狙った事件、職場の執着系クレーマー、頭の切れる生徒、新興宗教、あらゆる思惑が亜紀の周囲に渦巻いて、、 ------------------------------- ずっと不穏な空気が漂ってて染井ワールドって感じ ストーリー展開も見事で、最後までずっと引き込まれる 残り20ページくらいは怒涛の展開で呼吸も忘れてた 遺伝に抗うことが人間らしいっていう表現が新鮮だった - 2026年3月16日
- 2026年3月12日
彼女たちは楽園で遊ぶ町田そのこ読み終わった九州の田舎町に住む女子高生の凛音。高校に入って意気投合した美央とは些細な口喧嘩をきっかけに連絡を取らないまま夏休みが過ぎていった。夏休み明け初日、美央に謝ろうと思っていたが美央は欠席。噂によると、最近この町に本部ができた新興宗教【NI求会】に入会し退学したらしい。美央の自宅を訪ねると家は売られていた。仲直りしたいのにもう会えないの?ーーその日を境に不可解な若者の事件が起こる ----------------------------- 町田さんには珍しいシスターフッド×ホラー。グロ描写もあったけど、キャラクターの魅力が立ちすぎてグイグイ引き込まれる。初花が好きすぎて最後の展開は悔しさが残るけど、きっとあなたたちは大丈夫だよね。町田さんらしく、いつの世も子は親を選べないし、親に支配され抗えない子は悲しい運命を辿るというメッセージが込められていた。 - 2026年3月5日
さよならジャバウォック伊坂幸太郎読み終わったもう耐えられない。結婚してから夫は変わった。息子も最近パパ怖いと言っていた。暴言も外泊も多く破綻していると思っていた。 そして、ついさっきすごい形相で帰ってきたと思ったら馬乗りになって殴られた。このままでは殺される。 気が付いたら夫は血まみれで息絶えていた。私の手には金槌が握られている。ああ、そうか。私がやったのだ。 息子のお迎えまでになんとか片付けないと。そんな折、インターホンが鳴り続ける。そこにいたのは昔の知人である桂凍郎だった。 ---------------------- さすがとしか言えない伊坂幸太郎ワールド。 絵馬と破魔矢が好きすぎた。 燕が最後のピースをくれたおかげで一気に世界が開けていく感覚は、量子が見ていた世界と重なっていたと思う。 ジャバウォック本当にいそうだし、研究所や駆除部隊も秘密裏にありそう、と思わされる。 - 2026年3月5日
キスに煙織守きょうや読み終わったジュニアの頃からフィギュアスケーターとして注目されていた塩澤と志藤。シニアに上がってからも表彰台の常連で互いにその才能を称えあってきたライバルだ。 しかし、塩澤は自身の限界を見切って現役を引退してしまう。志藤に密かに恋心を抱く塩澤、塩澤にスケートを続けてほしい志藤。相手を困らせたくないという気持ちを優先して自分の気持ちに蓋をしたままの2人だったが、、 塩澤の気持ちが分かりすぎてずっと辛かった、、 何回もoff stageに戻ってドキドキして、、 最終章での回収(タイトルの意味も含めて)まで読んで、より世界観が深まって本当に良い作品だった - 2026年2月1日
成瀬は都を駆け抜ける宮島未奈読み終わった中学生、高校生と成瀬史を経て今作は大学編。もちろん成瀬は成瀬の道をただ突き進む。そして周りの人間たちは成瀬に感化されていく。これまでのシリーズに登場した人物たちもちらほら出てきてファンには嬉しい超傑作の完結編。 ---------------------------- ああ〜終わっちゃった、、成瀬が最高なのは知ってたけどやっぱあんたは最高だし、島崎あんたが幼なじみで本当によかったよ。続編希望の気持ちはめちゃくちゃあるけど、これで終わりなのも清々しくて成瀬らしいよね。ありがとう成瀬。 - 2026年1月10日
イン・ザ・メガチャーチ朝井リョウ読み終わった誰かや何かを好きになり応援する文化"推し活" 熱量の違いはあれども誰しも経験があるだろう ファンダム経済とも呼ばれる推し活による経済効果は、推す側にとっても推される側にとってもWin-Winだ ファンダム経済を回すために策略を練る者 自分の唯一の居場所を推し活のコミュニティに見出す者 かつて推し活に全てを注いできたが離れた者 立場の違う3者によって紡がれる生きる活力を巡る物語 ------------------------ 帯にある「神がいないこの国で人を操るには、"物語"を使うのが一番いいんですよ」のフレーズに一目惚れ さすが朝井リョウとしか言いようの無い着眼点と、ズバズバ切り込んでくる容赦の無さに脱帽 人間心理やエネルギーの向かい方がリアルすぎて、共感できる反面、メガチャーチの中にいるのが恐ろしくなる - 2025年12月12日
世界99 上村田沙耶香読み終わった性格がない空っぽの主人公、空子 幼い頃から周りが求める態度や言動に応える能力が高かった 「誰が誰にどう思っているのか」を察し、自分が適切な立場で紛れながら、環境や関係性に合わせたペルソナを生み続けていく この世界にはピョコルンという愛玩動物がいる 父が空子のために買ってきたが空子はうんざりしていた だが、誰からも愛され、愛することが当たり前とされる存在のピョコルンを愛するふりをしないといけない だが、世間のピョコルンに対する考えも変わっていく ------------------------ 村田沙耶香の話題の最新作は、今までの作品の総集編と呼べるようなディストピア 空子の生き方は、思考を放棄して楽に生きることを選んでいるが、あるきっかけで空子が覚醒する瞬間が来た時にゾワゾワした 次が気になりすぎる上巻の終わり方で、これからどうなっていくのか予測不可能 - 2025年9月23日
閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書知念実希人読み終わった無差別大量殺人を起こした八重樫被告 凄惨な事件だったが、彼は支離滅裂なことを繰り返している「ずっと見られている」「俺のことを見るな!」 精神鑑定を行い責任能力の有無を検証することとなった 精神鑑定医を担当することになった上原香澄は、八重樫の意味不明な発言を妄言として片付けずにひたむきに理解しようと質問を繰り返す そして八重樫の抱える闇の真相を追及していく ------------------------ スワイプ厳禁から続くストーリーとなっていて、この本で「あれ」の正体が明確に種明かしされる モキュメンタリーに近い内容でやっぱり読みやすいし、普段読まないホラーっぽいテイストの終わり方が面白かった - 2025年9月23日
スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ知念実希人読み終わった大学のオカルト研に所属する主人公 しばらく電源を切っていたスマホを久しぶりに起動すると、恋人からのメッセージがたくさん溜まっていた 音信不通で心配をかけてしまっていたのは事実だ メッセージを確認しようとしていると、オカルト熱心で面倒な0Bの八重樫から電話がきてしまう 「こないだ頼んだあれ、ちゃんと進んでるだろうな?」 頼まれていた調査を手伝う中で不可解な出来事が起き、、 ------------------------ スマホサイズで目を惹くタイトルの話題の新書 右ページはスマホ画面かイラストで文字数も少ないから ちょっとした空き時間とかでもサクッと読めちゃう 結局これって何だったんだ?が次の本に繋がる→
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