らこ "ヒルビリー・エレジー" 2026年7月3日

らこ
らこ
@rakosuki
2026年7月3日
ヒルビリー・エレジー
ヒルビリー・エレジー
J・D・ヴァンス,
山田文,
関根光宏
なんとなくこれまで敬遠してきたのだが、今更ながらアメリカ副大統領J.D.ヴァンスの著書を読んでみた。重い内容で、読了するまでに時間がかかってしまった…。 White trashと呼ばれる白人労働者階級がいることは認識していたが、アパラチア地方に住むヒルビリーの人たちの貧困と暴力の実態については何も知らなかった。 ヴァンス自身もヒルビリーの文化の中で育っている。祖父母がヒルビリーで、妊娠を機にケンタッキーからオハイオに移住。祖父のDVと浮気が原因で家庭は荒れ、母親は両親の喧嘩に怯えながら育った。その結果、母親は離婚と再婚を繰り返し、薬物中毒から抜け出せず、ヴァンスを苦しめる存在になってしまった。 ただ、彼にとって幸運だったのは、粗野で乱暴な祖父母ではあるが、彼らが愛情を持って母親・父親代りになってくれたことだったという。 ヒルビリーが負の連鎖を断ち切り貧困から抜け出すのがいかに難しいか、ヴァンス自身が自分の目で見てきて、痛いほどわかっているようだ。手厚い社会保障が彼らにとって必ずしも良い効果を上げていないことにも言及している。 まだヴァンスが無名の弁護士だった頃に書かれた本ではあるが、アメリカの分断がますます進む今、アメリカという国を多面的に理解するために必要な読書だったかなと思う。 2年後の大統領選の行方も追っていきたい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved