ヒルビリー・エレジー
67件の記録
らこ@rakosuki2026年7月3日読み終わったなんとなくこれまで敬遠してきたのだが、今更ながらアメリカ副大統領J.D.ヴァンスの著書を読んでみた。重い内容で、読了するまでに時間がかかってしまった…。 White trashと呼ばれる白人労働者階級がいることは認識していたが、アパラチア地方に住むヒルビリーの人たちの貧困と暴力の実態については何も知らなかった。 ヴァンス自身もヒルビリーの文化の中で育っている。祖父母がヒルビリーで、妊娠を機にケンタッキーからオハイオに移住。祖父のDVと浮気が原因で家庭は荒れ、母親は両親の喧嘩に怯えながら育った。その結果、母親は離婚と再婚を繰り返し、薬物中毒から抜け出せず、ヴァンスを苦しめる存在になってしまった。 ただ、彼にとって幸運だったのは、粗野で乱暴な祖父母ではあるが、彼らが愛情を持って母親・父親代りになってくれたことだったという。 ヒルビリーが負の連鎖を断ち切り貧困から抜け出すのがいかに難しいか、ヴァンス自身が自分の目で見てきて、痛いほどわかっているようだ。手厚い社会保障が彼らにとって必ずしも良い効果を上げていないことにも言及している。 まだヴァンスが無名の弁護士だった頃に書かれた本ではあるが、アメリカの分断がますます進む今、アメリカという国を多面的に理解するために必要な読書だったかなと思う。 2年後の大統領選の行方も追っていきたい。



まめご@mmg_862026年6月24日読み終わった積読消化少し前に本の整理をしたら積読本が思った以上に増えていて、しばらくはこれを消化しようとまず読み始めたのがこの本だ。 トランプが2度も大統領戦に勝つアメリカってどうなってるんだろうと思っていたところ、今のアメリカを理解するためにとこの本が挙げられているのをいくつか目にして、興味を持ったのだった。 トランプの主な支持者といわれる低所得の白人労働者階層の人々が、どんな社会をつくりどんなふうに生きているのかがよく分かるとベストセラーになったのが、アパラチアのこの階層出身である副大統領J.D.ヴァンスが無名の頃に書いたこの回想録だそうだ。 ヴァンスはこの本で「貧しい人たちの生活がどのようなものなのか、精神的・物質的貧困が子どもたちの心理にどれだけ影響を及ぼすのかを伝えたい」と書き、それは成功していると言える。 「ヒルビリー(田舎者)」と呼ばれアメリカの繁栄から取り残されてきた彼らの初めて知る実態に驚きつつ、読みながら一番考えていたのがこの子どもたちへの影響だったからだ。 ヴァンス自身の過酷な幼少期と、その後人とチャンスに恵まれたことでヒルビリー社会から抜け出していく様を読んでいると、子どもの健やかな成長に本当に必要なものは何なのかを考えずにはいられなかった。 ヒルビリーたちの熱い支持を受けて大統領になったトランプが、彼らに適切な援助の手を差し伸べるとは正直あまり思えないけれど、それを今や副大統領となったヴァンスがどうにかできるのだろうか。 当のヒルビリーたちは今の状況をどう思っているのだろう。 関心は広がっていく。





- ガクソン@Gakson_reads2026年5月30日読み終わったもともと気になっていたところ、三宅かほさんがYouTubeで軽〜く触れていたのをきっかけに読了。 読みやすい。ヴァンスさんが生まれ育った環境とそこでの経験、強烈な家族関係、そこから抜け出すきっかけと過程がわかりやすく感情移入してしまった。 ヴァンスさんがVPになる前に書かれたもので、トランプ政権やヴァンスさんのスタンスには賛同していないものの、現在のアメリカの分断を生んだ大きな要因が垣間見えて心を揺さぶられる。 幼少期の逆境、資本や機会の格差、エリート層とヒルビリー(本書に言う田舎者)の断絶。 そんな中でヴァンスさんは地元を抜け出すことができた数少ない例だった。 高校卒業後に軍隊に入り戦地に行き、退役後は国立大学に進学、その後名門イェール法科大学院を出て起業に至る。 しかし、これを本人はアメリカンドリームの体現として語らない。ただただ運が良かったと。 紛れもないヒルビリー精神を持ちながらも、多くの地元仲間と同じようにドラッグや貧困に喘ぐことなく立身出世できたのは、いつでも自分を信じてくれた祖父母、常に味方であり続けた姉のおかげだと。 自身が経験した逆境やトラウマの数々は、故郷では誰もが経験するありきたりな日常であった。 そんな中でも自分を腐らせずにいれたのは心から安心でき、信頼できる家族(の一部)がいたからこそだ、と。 これは遠くて近い国の話だと思う。 日本もこれから格差が広がり、思想や心情の分断が深まっていくように見える。 日々SNSには人々のキラキラ眩しい人生と鬱屈した気持ちとが激しく入り乱れている。 持てるものと持たざるものがいるのは明白だ。 不遇な身に置かれた者は、本人の努力でその環境から抜け出せるのか? 「そのはずだ。何事も自分次第だ。」僕もかつてはそう考えていた。だから頑張っても報われなかった時は、努力が足りなかったんだと自分を責めてきた。 でも本書を読んで、壮絶な環境から脱出できたことを幸運だったと言い切るヴァンスさんを知って、どうも努力だなんだの前に無視できない問題があると確信した。 そんなこともあり、次に読む本としてマイケル・サンデル氏の「実力も運のうち」を手に取った。 最後に、本書で考えさせられた個人的な視点を書き留めておく。 人が自分を信じ、自分の人生には価値があり、良い未来があると感じられるようになるためには、本書にてヴァンスさんが祖父母や姉から受けたように他者からの承認・信頼・関心、それに伴う安心感や自尊心の醸成がとても大切だと思う。 特に人生の早い段階でそれらを育むことは重要だ。 大多数の人にとって感情的な不安定さや終わりのないストレスは、その人のメンタルだけでなく人格やさらには能力までにも悪影響を及ぼす。 複雑性PTSDや発達性トラウマといった精神医学の観点からも明らかになってきているようだ。 僕はこれまで自分に価値があると中々思えない人生だった。ずっと根拠のない自信の無さがつきまとってきた。 とはいえ過去は過去だ。今とこれからをなるだけ楽しく幸せに生きていくためにも、等身大の自分を受け入れてくれる関係性、心から居心地いいと思える環境をつくっていきたい。

おかわり@Okawari2026年5月5日読み終わったサブタイトルにある「アメリカの繁栄から取り残された白人たち」の現実が生々しく描写されていて、痛々しい。 そりゃ「ホワイト・トラッシュ」とかエリート層に言われてたら、「全部メチャクチャになれや」と思うのも無理ないよなあ。 また、海兵隊でのイラク戦争従軍経験があるという記述は、現在の対イラン攻撃について強く反対したという現在のJ.D.ヴァンスの姿勢に繋がっている。

- 路地裏@arukumeganedesu2026年4月18日買った読み終わった今さらながら読んでる。 寂れる田舎の閉塞感みたいな雰囲気は、どこにでもあるのだと思った。この描写は日本の地方で家を買うリスクについても同じこと言えそう。 >しかし、ミドルタウンのようなところでは、持ち家にはきわめて大きな社会的コストがともなう。ある地域で働き口がなくなると、家の資産価値が下がってその地域に閉じこめられてしまうのだ
たちぇのとちのと@sally_962026年3月3日読んでる読み終わったまだ読み始めたばかりだけど、これを読むことでアメリカの小説や映画がもっと立体的に、構造から理解できるようになると思う。とても良い。 ▶追記 とても素晴らしい本だった。日本にいると「アメリカ」という大枠で捉えていることが、もっと歴史的に複雑でどこから手を付けたら良いのか誰も分からないくらい崩壊している人々の生活があることを思い知る。何よりも著者がそういう環境の中でも幸い沢山の愛を感じる関係を保持できていたということが素晴らしい。 ばあちゃんとの話は思いがけず電車で読んでいたらものすごく泣けてきてしまったエピソードがあって、参りました。
Roko@Roko19572025年8月11日読み終わったサブタイトルの「アメリカの繁栄から取り残された白人たち」の暮らしがこんなものだとは、ただ驚くばかり。そこから這い上がるには、努力だけではなくて幸運も必要だ。
yt@yt2025年7月10日読み終わった地球上のどこよりも豊かな国で。 ラストベルトの労働者階級を生きたJDヴァンスの自叙伝。 最貧困層から海兵隊を経て、アイビー・リーグのエリートへ。 全部書いてある。 そして後半は彼にしか書けない。










ホ@miyuki-7852025年7月7日かつて読んだただの差別主義者や、ただの成功者でもないこの人が、絶望的な世界で副大統領をしているのは希望だと思った。でもどう凝り固まっていくのか、既に凝り固まってしまっているのか怖い気持ちにもなった。 映画も観てみたい! (読んだのは文庫版上下)


Kawauso@Otter2025年6月5日読み終わった読んでいる最中とても辛くて、でも読むのを止められなくて、そして読後もしばらく辛かった。 彼が言わんとする問題を抱えている人たちは、この本を読む気持ちの余裕みたいなのはおそらく無い。 でも、問題には自分でまず気が付かないと、同じエピソードが繰り返されてしまう。 そして、この本でもそれ以外でも、気がつくきっかけみたいなものは、割とその辺にある。 本当は、手の届く範囲内にあるはずだが、気がつかない。 思いたいことを思っていると、問題繰り返していても気がつかなくなっちゃう、というのは自分の人生振り返っても思い当たる節あり。 難しいのだなあ。。




いわだてすみえ@sminov_i2025年3月26日読み終わったJ.D.ヴァンスの良心と知性を信じたい気持ち。 こういう体験をしてきた、誰よりも弱者、ヒルビリーの痛みを知っているJ.D.がトランプの片腕として排外主義者に陥らないことを願う。アメリカをよくしたいという気持ちがトランプを支持することに繋がってしまったことが悲しい。ここに描かれているヒルビリーはトランプの支持者層と重なるだろう。J.D.が最も救いたい人たちを票田としているのがトランプなのだ。


































