多湖 "雨の日の心理学 こころのケア..." 2026年7月11日

多湖
多湖
@BADDREAM
2026年7月11日
雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら
●以前『カウンセリングとはなにか』を読んだ、次はこれを手に取った。かなり良かった。やはり東畑氏の本は平易で理解しやすい、書き手のお人がらが伝わってくるところも私はすごく好き。 ●いわゆる雨の日を生きている相手に対し、どんなことができるのかがずーーーーっとわからないでいる。 そうした体験・経験・時間があって、だからこの本は私にとっての「教科書」にもなったし「過去のタネ明かしをしてくれた本」にもなった。人の心は緻密すぎる(だからこんなに豊か! と言うことももちろんできる〜〜…)。 🏔´- == 以下は自分用メモ(該当ページより引用) ●「ケア」と「セラピー」の違い ケアとは、 ┗ ケアとは傷つけないことである。(p.43) ┗ ケアとはニーズを満たすことである。(p.45) ┗ ケアとは依存を引き受けることである。(p.46) ┗「お世話をすること」こそが依存を引き受けることである。(p.47) ┗ 具体的な行動がつながりを実感させてくれる。(p.49) セラピーとは、 ┗ セラピーとは傷つきと向き合うことである。(p.50) ┗ セラピーとはニーズを変更することである。(p.52) ┗ セラピーとは自立を促すことである。(p.54) ┗ ケアが先で、セラピーが後。(p.55) ┗ 仮病に対しては休ませるのがケア。(p.56) ┗ ケアがないところでのセラピーは暴力になる。(p.58) ┗ ケアの試行錯誤によって、人は人を知っていく。(p.60) ●「意識」と「無意識」 ┗ 自分が思っている自分と自分では思っていない自分。あるいは言葉になっている自分と、なっていない自分。(p.102) ●「エロス」と「タナトス」 ┗ エロスとは、「愛の力」「他者とつながろうとする力」(p.104) ┗ タナトスとは、「破壊の力」「つながりを断ち切り、壊して、他者からひきこもろうとする力」(p.104) ┗ 「今自分が直面しているのがタナトスであることに気づけることが大事」「「今は、つながりを断ち切ろうとしている時期なんだ」と自覚しておくことで、その時期に持ちこたえることができます」(p.108) ●「PSポジション」と「Dポジション」 ┗ PSは「paranoid-slhizoid の略で、日本語にすると「妄想-分裂」」(p.111) ┗ Dは「depressive の略なので、日本語にすると「抑うつ」」(p.111) ┗ 精神分析家である、メラニー・クラインが発案した概念。 ┗ PSポジションのPが「妄想」なのは、「「ない」だけなのに、「ある」と妄想する」から。(p.116) ┗ PSポジションのSが「分裂」なのは、「世界を白と黒に分ける。敵と味方に分けるし、いい人と悪い人を分ける」 から。(p.118) ┗ Dポジションでは「「不在」が発見される。ゼロが見つかる」。「恋人が完璧な王子様でも、品性下劣な大悪人でもなく、忙しく日々を過ごしているふつうの人間だったとわかる。」(p.121) ┗「PSのときには白と黒に極端に分裂していた世界がグラデーションの世界になる。いろいろなものが灰色になっていく。」(p.122) ┗「Dポジションの根源にあるのは穏やかな安心感」(p.123) ┗ Dポジションでは「後悔が発生する」(p.123) ┗「PSポジションのときにはまだケアができなくて(自分のことで必死なので)、Dポジションになるとケアができるようになる」(p.124) ┗ PSポジションのときは、「切迫してい」る。「とにかく、「今、ここ」のことしか考えられなくな」る。Dポジションになると、「様子を見ることができる」ようになる。(p.125) ┗ PSポジションは、「いい人と悪い人、味方と敵に世界が真っ二つに別れている」「一瞬一瞬に命を賭けている」(p.126) ┗ Dポジションは、「いいところも悪いところも両方ある人たちで世界ができている」「過去と未来の全体を見ることができる」(p.126) ┗「PSであることを「わかる」ことが、適切な距離をもってかかわることを可能にする」(p.127) ┗「理解とは負けないことである、と最初にアーレントの言葉を取り上げました。(中略)雨の日にはわからなくなってしまうのだけど、何度でもわかり直そうとしていくことが「負けない」ということです」(p.129) ● 転移と逆転移 ● コンテイニング理論 ●「聞く」と「聴く」 ┗ 施設にいる母親に「あなたは全然面会に来ない」と怒られた。「ああ、寂しいんだろうな」が「聴く」で、「確かに全然面会に行ってなかった、それは怒りたくもなる」が「聞く」。それぞれの難しさがある。(p.171) ●「きく」と「おせっかい」 ┗ きくは内面の変化を、おせっかいは環境の変化を目指している。きくはその人のこころが変わっていくことを狙っていて、おせっかいはその人を取り巻く状況を変えていくことを狙っています。(p.212) ┗ こころの外側を整えることがおせっかい。(p.213) ┗ ①ニーズを満たすのが助かるおせっかい、ニーズ以外のものを押し付けるのは余計なお世話。②環境を変えるのが助かるおせっかい、本人を変えようとするのは余計なお世話。(p.214) ● 環境とこころの関係性 ┗ ケアがうまくいっているときには、人はケアされていることに気がつかない(p.217) ┗ 環境はうまくいっているときには忘れられて、失敗したときにだけ思い出される。(中略)良い環境とは、それが存在していることに気づかれない環境のこと(p.218) ┗ 環境が失敗したとき、僕らは環境のためのケアをはじめる。(p.221) ┗ 環境の失敗が起こって、「本当の自己」でいられなくなったときに、僕らは環境に合わせ、環境をケアする「偽りの自己」をこしらえる。(p.222) ┗ 自分らしさとは、本当の自己と偽りの自己との間で揺れていることである。(p.224) ┗ おせっかいの本質は環境の回復。(p.228) ● おせっかいの技術 ┗ おせっかいには「からだとモノのおせっかい」と「こころとヒトのおせっかい」がある。(p.231) ┗ 大切なのはからだのケアがこころのケアにもなること(p.232) ● ケアする人をケアする ┗ 人間関係が不潔であるときに、人は孤独じゃなくなる。(p.276) ┗ わかることそのものがかわることである。(p.277) ┗(ケアで)評価すべきはアウトプットじゃなくて、プロセスのはず(p.285) ┗ チームができると、ケアする人は孤独じゃなくなる。(中略)一緒に心配した人とは、回復を一緒に喜べる。お金は分かち合うと取り分が減りますが、ケアの喜びは分かち合うほどに増量するのが素晴らしいところ(p.291) ┗ 仲間は目的を同じくしているつながりで、友達は目的のないつながり。(p.295) ┗ 仲間はできても友達を作るのは難しい、というのがSNSの特徴かもしれない(p.296) ┗ 休養とは「一人になること」である。(p.302) ┗ 遠くまで行くためには、ガソリンスタンドがあちこちになきゃいけないのと同じ(p.303) ┗ 利害関係があるわけじゃないのにつながっている人が友達(p.304) ┗ 人を助けることは自分を助けることでもある。(p.304) ┗ 傷は傷を呼ぶ。なぜなら、傷つけることを通じてしか、自分の痛みを伝えることができないときがあるからです。あるいは、相手の傷つきを理解しようとするときに、自分がかつて傷ついた記憶が痛み出すことになります。(中略)こころのケアにはどうしても傷と傷が触れ合う瞬間があるということです。(p.311) ┗ でも同時に、傷と傷が触れ合うからこそ生まれる深いつながりもあります。(中略)似たような傷を抱えていて、それがお互いを引き寄せるわけです。(中略)それぞれが違う傷を抱えているんだけど、でもなんか共鳴するからこころが持っていかれるんです。傷を介して、人と人は混じり合う。人間と人間を近づけるのは傷である。(p.312)
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