yomitaos "木挽町のあだ討ち" 2026年7月4日

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@chsy7188
2026年7月4日
木挽町のあだ討ち
人情ものは苦手だ。現実は非常なのに、あまりに理想的すぎて鼻じらむ。だったのだが、この本でその解釈を改める必要が出てきた。 それは登場人物すべてに矜持を感じたからだと思う。思いつきの善行ではなく、登場人物それぞれの人生から導き出される結果として人情味ある手助けが行われる。そこへの納得感がある。 単なる仇討ちなら、他にいくらでも作品はある。仇を打つ理由への納得感を醸成することでカタルシスを生むエンタメも多い。この作品はそんなレベルで止まらない。タイトルの「仇」が「あだ」と平仮名になっていることにも意味がある。 この本の凄みは、視野を広げてくれるところにあると思う。その悩みや惑いは、知る世間が狭過ぎることに原因があるのでは?と問いかけてくる。生きるのを辛くしているのは、ただの思い込みなのかもしれない。これは作中の時代に限らず、現代でも変わらない、普遍的なテーマだと思う。
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